ウリキリ者、ウラギリ者

そういえば、いつだったかサムスンの裏資金に関する情報を内部告発した弁護士もそうでしたが、韓国社会では問題を内部告発した人間は、韓国社会の不文律である「いいものがいい」を破ったものとして、社会から排斥されます。

「いいものがいい」とは、騒ぎを起こさないのが一番いいという意味です。

 

(ここから「続きを読む」の後になります)

某大学病院で上司の暴力に苦しんでいた専攻医(レジデント、研修医)がその実態をマスコミに知らせた後、全国のどこの病院からも仕事を得ることができず、今は「何があっても、内部告発など絶対にするな」と知り合いたちに話している・・という記事がありました。

http://v.media.daum.net/v/20171119191358543?rcmd=rn

 

こういう問題を一言で分析して「これこそが正解だ」と言い切る自信はありませんが、ただ一つだけ、言い切れることがあります。

韓国に存在する様々な集団において、「法」は「情(ジョン)」の反対概念である、ということです。

「いいものはいい」は、問題を見過ごそうという意味であり、それは韓国人にとって、ある種の情(ジョン)です。言い換えれば、その問題の客観的な解決を求めること・・例えば社会のもっと大きな規範である「法」に基いて「違法かどうかの判断を問う」などの選択をした者は、「情(ジョン)が無い人間」にすぎません。

情(ジョン)は、ウリ(集団)の違法性を隠し通すための道具でもあるのです。

だから、韓国人は「ウリ」のなかでは秘密があってはなりません。秘密があると、弱点もわからなくなりますから。構成員たちがお互いの弱点を知っていて、だからこそ裏切ることができない環境を作ることが、最強の「情(ジョン)」でもあります。

ウリキリ(私たちだけで)でなければなりません。その情(ジョン)で、違法さを隠すのです。その「良さ」を破るものは、ウラギリ者です。悪党です。

 

それに、いざ法の判断を問うても、これといった判決が下されることはそうありません。

 

 

 著書関連のお知らせ ♨

・シンシアリー+扶桑社の10冊目となるなぜ日本のご飯は美味しいのかが発売中です!

・9冊目、「韓国人による末韓論(扶桑社新書」も発売中です!

・他にも韓国の反日思想に対する考察をまとめたシリーズがございます。それぞれ、重点を置いた部分が違います。今までのシンシアリーの拙著については、書籍紹介ページをご覧ください