ナ・ギョンウォン氏、今度は「反民族行為特別調査委員会が国論を分裂させた」

ツイッター経由でいらした方々、コメント欄や「いいね(曇るね)」ボタンが無いなど、スマホやタブレットなどモバイル機器での表示に何か不具合があった場合、リロードされるか、またはここをクリックしてください

 

ナ・ギョンウォン氏が、今度は反民族行為特別調査委員会を「国論を分裂させた」と発言しました。

反民族行為特別調査委員会というのは、1948年から1949年まで存在した、韓国の「親日清算」のための組織です。

1948年、政府の樹立を前にして、韓国の国会(制憲国会といいます)は、「愛国先烈の魂の慰労し、民族の精気を正す」という名目のもと、「親日派を処罰できる特別法を制定することができる」とする条項を憲法に刻みました。後に出来上がったのが「反民族行為処罰法」であり、当時、7000人の親日派を決めたのが、反民族行為特別調査委員会です。彼らは専属の警察、検察、裁判チームを持ち、親日派「狩り」を行いました。

 

(ここから「続きを読む」の後になります)

ただ、李承晩政府と衝突することが多く、彼らの活動は有耶無耶になり、組織は1949年に解散となりました。

なぜ有耶無耶に終わったのかについては、韓国では『親日派である李承晩が邪魔した』という単純なストーリーで説明していますが、実際はそう簡単なものではなかったでしょう。

実際に政府ができて、国家として機能するためには、各部門の優秀なリーダーが必要です。でも、当時、リーダー役を務める人たちは、反民族行為(略)委員会の基準からすると全員が親日派だったはずです。

実際、警察組織の高位幹部が親日派ということで反民族(略)委員会に逮捕され、警察が反民(略)員会を襲撃して武装解除させたりしました。

それに、米国側がこの件をどう思っていたのかも、気になる部分です。

 

言うなれば、韓国で反民(略)会というのは、「親日清算すべきだったのに、親日派の邪魔で出来なかった悲運の歴史」なのです。親日残滓清算(親日清算)の反対側にある言葉だと言ってもいいでしょう。

ナ・ギョンウォン氏が、今度はその反(略)会のことを、「国論を分裂させた」と批判しました。案の定、韓国では大きな問題となり、「やはり親日派だ」「また親日発言をした」などと大騒ぎになっています。

 

じゃ、本当に彼女は親日発言をしたのでしょうか。違います。

<・・ナ・ギョンウォン院内代表は、15日、国会で開かれた緊急議員総会で「反民特委の活動はちゃんとすべきものであったが、最終的に国論分裂をもたらした」と主張した。続いて、国家報勲処の独立有功者再審査と関連して「偽の有功者を見つけ出すべきではあるが、(※文在寅政府は)左翼社会主義活動をした人たちの多くを独立有功者に含ませようとしている」とし、「解放の後に自由民主主義を否定した勢力にまで独立有功者の叙勲を与えようとしているのではないか」とした・・

・・「過去を持ち出して左翼活動をし、自由民主主義政府の樹立に反対した人たちまで(独立有功者に)含めようとしているのは、再び混乱を起こすだけではないのか」・・>

https://news.v.daum.net/v/20190315170355884?d=y

 

彼女が言ったのは、独立有功者を大幅に増やし、その中に左翼活動家まで入れようとしている文在寅政府の政策への批判です。

本ブログでも、「親北した人でも、抗日した人は国家有功者」というタイトルで取り上げたことがあります。まだの方はお読みください。

「戦後、反日をかかげて活動していた人たちの中には、自由民主主義を否定する左翼活動家も含まれていた。そんな人たちまで独立有功者にしようとする文政府のやり方は、また国論を分裂させるだけだ」。そんな趣旨です。

 

ナ・ギョンウォン氏、「過去を持ち出して左翼活動をし、自由民主主義政府の樹立に反対した人たちまで(独立有功者に)含めようとしているのは、再び混乱を起こすだけ」という現状分析は悪くないと思います。

でも、「反日した人なら親北でも大丈夫だよ」な雰囲気を作るのは、文在寅氏にとっては重要な案件です。文氏がこの「有功者増やし」すなわち「反日英雄増やし」政策をやめるはずはありません。

 

 

 

 著書関連のお知らせ ♨

※書籍のリンクはAMAZONページとなります(アフィではありません)※

・新刊「なぜ韓国人は借りたお金を返さないのか~韓国人による日韓比較論~」が発売中(2019年2月10日発売)です!韓国には無かった、平等という価値観。それこそが、日本人とお金の間の共存関係に妙な品位を作り出していること、皆さんはお気づきでしょうか。

重版が決まりました!

・新刊「人を楽にしてくれる国・日本~韓国人による日韓比較論~ (扶桑社新書) 」が発売中(2019年3月2日発売)です!姪の病気の話を聞いたときの、私の「中」の動揺と、そのときに、私が思ったこと。その中で気づいたこと、私が書きたかった「楽」という言葉の真の意味などを考察し、大幅な追記を加えました。他の本に比べて、日本に来て私が感じた「神様」関連の話が多くなっています。

・新刊<「徴用工」の悪心>が、発売中です。韓国で言う「強制徴用問題」は、歴史問題ではなく戦後国際秩序の問題であり、善悪論ではなく国際法の合法・違法で語るべき問題であります。韓国のいう良心とは、日本への悪心(害を及ぼす悪しき心)です。ぜひご一読を!

・他にも韓国の反日思想に対する考察をまとめたシリーズがございます。それぞれ、重点を置いた部分が違います。今までのシンシアリーの拙著については、書籍紹介ページをご覧ください。

・シンシアリーはツイッターをやっています。他のSNSはいまのところやっていません。ほとんどが更新報告ですが、たまに旅行先の写真をツイートする時もあります。よかったらチェックしてみてください。https://twitter.com/sincereleeblog