朝鮮族は二等国民、脱北者は不可触賤民

平和という聞き慣れた言葉はもちろんのこと、北朝鮮との首脳会談、終戦宣言、平和協定、さらには連邦制統一を示唆する内容まで、ほどの差はあれど、韓国社会はそんな言葉を大した抵抗感もなしに口にしています。

子供の頃から、マスコミから学校からネットから、「民族」という言葉を毎日のように目と耳にしながら育った韓国人。

特に前の左派政権で教育を受けて育った人たちは、統一を「国」の危機ではなく、「民族」のチャンスという漠然な期待感で見つめているのかもしれません。

 

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しかし、本当に韓国人は「同じ民族」という言葉を受け入れることができるのでしょうか。

韓国人同士でも嘘や詐欺が多く、上下関係をハッキリすることで人間関係のほぼ全てを解決しようとする韓国社会。「対等」という概念が無い社会。

そこで、「北朝鮮人」という人たちはどんな存在なのでしょうか。本当に「同じ」民族なのでしょうか。その「同じ」という言葉から、「対等」の意味を見つけることができるのでしょうか。

 

韓国には「統一学」というのがあります。南北統一に関する内容だそうです。

延世大学校を卒業し、その統一学の博士になった初めての脱北者、チュ・スンヒョン氏(37歳)という人がいます。

彼は韓国で脱北者たちが差別されていることを指摘しながら、こう話しています。「韓国では、朝鮮族は二等国民、脱北者は不可触賤民(もっとも身分の低く差別を受けている人たち)として扱われる」。

http://v.media.daum.net/v/20180302154726413

 

記事によると、脱北者の犯罪被害率は(韓国人平均に比べて)5倍、自殺率は3倍、脱北者労働者の平均給料は韓国平均の半分にもなりません。

 

差別があるのは間違いないと思いますが、それ「だけ」ではありません。

チュ・スンヒョン博士みたいに韓国で苦しみながらも韓国という社会のシステムを「勝ち抜いた」人が、経験と分析の結果として「差別」を口にすることまで悪く言うつもりはありません。でも、彼のようなケースは一握りだけです。

南北社会、特に経済構造のシステムの相違がありすぎるという問題もありますし、自分を社会に「合わせる」覚悟が無いと、逆の場合でも無理でしょう。韓国人が「脱南」して北朝鮮に行っても、同じ結果になって「差別を受けた」と韓国に帰ってくるのではないでしょうか。帰ることができれば、ですが。

「同じ民族」という言葉に対等たる概念があるとすれば、そこだけは対等です。

 

 

 

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