黙っていろ、いいな?

更新しないとわざわざお知らせまで書いといて、更新です。

ご、誤解しないでよね。「ネタ」が余ったから作っただけだからね・・ってツンデレ弁当かよ。「こ、これは17日と18日の分(休止予定)ですからね」ということで。

扶桑社の方々が有能過ぎで私のやることがあまり無かった・・というオチでもあります

先週、JTBCが脱北者関連である疑惑を提起しました(ソース記事は「ある放送」としています)。

2年前、外国で営業していた北朝鮮の食堂の労働者たちが集団で韓国に来ました。外貨を稼ぐ目的で外国にいた北朝鮮労働者たちが集団で韓国に「逃げて」くる事例は珍しく、当時、韓国だけでなく日本でもそこそこ報道されたことを記憶しています。

 

(ここから「続きを読む」の後になります)

ですが、その集団脱北は韓国の国情院が仕掛けたもので、その労働者たちは自分の意志で韓国に来たのではない、とするのがJTBC側の取材結果です。もちろん、無理矢理連れてきた(拉致した)というほどではありません。ただ、韓国では「企画脱北」という妙な言葉のもと、国情院が悪いという雰囲気になりました。

悪いことをしたのか良いことをしたのか?の問題ではない気もしますが。大事なのは当事者たちが脱北結果に満足しているのかどうか(「北朝鮮に戻りたい」と思っているのかどうか)ではないでしょうか。

それに、武力で連れてきたのでなければ、脱北者本人の責任がもっとも大きいのでは、な気もしますが・・当事者たちにもいろいろあっただろうし、本エントリーの本題はそこではないので、国情院と脱北者のどちらかを責めるような書き方は致しません。

 

 

本題は、その放送の直後の、政府の態度です。統一部はさっそく「事実確認が必要だ」としました。なぜこの発言が問題なのかと言うと、韓国政府が脱北者の「北送(北朝鮮に送り返す)」の可能性を示したからです。それに、あの労働者の中の誰も「北朝鮮に帰りたい」とは言っていません。言い換えれば、「政策上、本人の意志に関係なく送り返すこともある」と政府が言ってしまったわけです。皮肉なものですね。「あの脱北者たちは本人の意志で韓国に来たわけではない(かもしれない)」という内容の放送が発端なのに、本人の意志に関係なく送り返す(かもしれない)という話になってしまいました。

これが、脱北者たちに大きな衝撃を与えています。朝鮮日報の記事の最初のまとめ部分だけ引用します。

・統一部、立場を変えて北送の余地残す・・「私も北に送られるのではないか」と脱北者たちは不安

・南北和解の時点で「邪魔者」扱いされる脱北者たち

・「統一したら、南北両側から銃を撃たれるぞ」脱北者を襲う中傷

・「お前の母ちゃんのせいで統一できないんだよ」脱北者の子供たち、学校でいじめられる

・南北会談の後には安全保障講演なども途切れる

・対北ビラ散布など「統一の妨害をするのか」と言われる・・「北は何も変わってないのに南だけ変わってしまった」と嘆き

http://v.media.daum.net/v/20180514030721648?d=y

 

韓国で住んでいる北朝鮮脱北者たちの中には、韓国社会に適応できず、「北朝鮮に帰りたい」という人も結構います。脱北者の20.8%が「再び北朝鮮に帰りたい」と思っている、とも(2016年11月15日ソウル新聞)。

そんな人たちからすると良い展開かもしれませんが・・帰ったところで、北朝鮮が彼らに「よくぞ帰ってきた」と言ってくれるのでしょうか?「よくぞ帰ってきた(#^ω^)ピキピキ」ならともかく。

「両方から銃を撃たれる」とは、言い得て妙ですね。

一つ、今回の件でハッキリしているのは、北朝鮮にビラを飛ばすなど統一部と対立していた脱北者団体が、「何も言えなくなった」ことです。

遠回しとはいえ、「お前ら、北朝鮮に送り返すこともできるんだぞ?」と政府に言われたわけですから。

 

 

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