韓国シンクタンク「米朝会談は下手だった。北朝鮮が非核化を急ぐ理由が無い。米国はその代価を支払っている」

いくつかの韓国のシンクタンクが、「北朝鮮が非核化を急ぐ理由は無い」という意見を出しています。

首脳会談が、「具体的に決めることもなく『米国が要求して北朝鮮がそれを聞いてやる』形になっているので、北朝鮮として急ぐ理由が無くなった」というのです。中国が北朝鮮への制裁を一部解除するのではないかという見方も出ています。

ニューシースの記事から、部分引用します。

 

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<・・実際、金正恩委員長の訪中後、中国が対北朝鮮制裁を解いて中朝間の経済協力に乗り出す兆しを見せている。北朝鮮の高麗航空が今月中に平壌と中国陝西省の西安をつなぐ、新しい航空路線を開設すると伝えられている。

ホン・ヒョンイク世宗研究所首席研究委員は、「米国は要求して、北朝鮮は聞いてやる立場であるため、北朝鮮は焦ることがない。北朝鮮の立場は、制裁を解いてから非核化をする、少なくとも制裁解除と同時に非核化するというものだか、(米国は)解除に応じないから、それなら中国に行って制裁を緩めるだけのこと。(米国との交渉を)急ぐことはないだろう」と説明した。

また、米朝首脳会談で、米国が最大限北朝鮮の具体的な約束と譲歩を受け、共同合意文に明示すべきだったという指摘も出ている。北朝鮮が米国との高官級会談をいつまでも遅滞する場合、最悪の場合、非核化の交渉そのものが崩壊する可能性も排除できない状況だ。

ホン研究委員は、「米国が首脳会談で核凍結だけでもさせておくべきだった、申告も査察団の話もない。米国はうまい交渉だったと自評しているが、下手な交渉だった」、「北朝鮮と交渉する時は、具体的な行動指針を立てて、一つ一つ抜け出せないようにしておくべきだった。米国はいま、それをしなかった代償を払っているところだ」と述べた>

http://v.media.daum.net/v/20180623131509967?rcmd=rn

 

北朝鮮が「時間稼ぎに出た」という記事は日本側でも目につきます。韓国日報によると、東京新聞が「中国が終戦宣言に参加するため、宣言の保留を望んでいる」と報道した、とのことですが・・本当なら、北朝鮮としては米中両方から「応じてやるからなんかくれよ」としているのでしょうか。北朝鮮は、「米中両方が北朝鮮の言いなり」だと思っているのかもしれません。

http://v.media.daum.net/v/20180625094939271

南北は離散家族の再会も日程を決め、協議に入っています。米国との合意に進展が無いまま南北平和ムードが深まると、米国はどういう立場になるのでしょうか。「完全な非核化」とか言って、平和ムードになっている、でも実際はなにもしない分断国家の北側に対して。

というか、ただの時間稼ぎだった・・北朝鮮は非核化などそもそも応じない。それは誰もが予測できたはずですが、どうしてこう「北朝鮮は非核化する」を前提にして話が進むのか、それが謎です。

 

 

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