親切を新設

詳しくいつだったかはわかりませんが、韓国では「親切」を社会改革(?)の一つのテーマにしました。

明らかに日本のまね・・日本というか、日本という言葉が持つ良いイメージをまねしたものではないのか、な気もします。

その過程で作られたのが、「無理のある敬語」と「家族呼称」です。

 

(ここから「続きを読む」の後になります)

敬語のことは旧ブログでも取り上げたことがありますが・・例えばアフターサービスなどで、店員が客に「あ、PCが故障なさい、とてもご不便でいらっしゃいましょう」と話すことは韓国ではよく耳にします。「敬語」をつけるべきでない部分にまで敬語をつけて、無茶苦茶な韓国語ができあがることは、韓国の店でよくあることです。

「客に対して、家族としての呼び方をしよう」な動きも同じで、さらに上下関係を確実にするというものでした。「私たちはあなたの下です」と。お父様やお姉さまなどの呼び方も、韓国では「相手を『上』とする」表現であります。多くの店で、よく使います。

 

今日の韓国日報がまた、この点を記事にしました。「家族の呼び方を使うのは、礼儀でもなんでもない」「血縁主義に頼ったもの」だというのです。

そして、記事によると、下手に家族の呼び方をして喧嘩になる事例も多く、「気持ち悪い」などと苦情も増えた、とか。そういえば、一部の企業では「顧客様」という呼び方をするようになっていました。

ちなみに、私が一番気持ち悪いと思ったのは某公企業の「愛しています。顧客様」という挨拶でした・・・・

 

現場の労働者たちに無理矢理「親切」を強要したところで、何も変わりません。親切にしないとクビになるから仕方なく親切にする店員たち。彼らは、甲に怒られた乙たちが怒りを晴らす、乙の乙にされてしまった側面もあります。

サムスンがテレビ広告などで長く使っていた「(客は)もう一つの家族」というフレーズも、それを利用したものです。ネットでは「(客はサムスンの)もう一つの家畜」という表現もありましたが・・・

http://v.media.daum.net/v/20180717044349215?d=y

 

結局、韓国社会が見落としていたのは、「親切」は「新設」してなんとかなる問題ではない、という点です。家族の呼び方それ自体が悪いものではありませんが、そこまでして親切をアピールする必要はありません。それが自然と「身についている」ものか、急造されたものか。少し接してみれば、すぐにわかりますから。

誰もが自然と身につけるようにならないと、社会は親切になれません。店員だけが親切にしても、社会は親切になりません。

 

 

 

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