韓国で「万引き家族」は「ある家族」でしかない

「万引き家族」が韓国でも26日に公開されます。

さっそく中央日報が「万引きする家族の内容なんて、世界に向けて日本に恥をかかせるつもりか」とする右翼から攻撃されていた監督の作品!としながら大きく取り上げています。

http://v.entertain.media.daum.net/v/20180722170856632

ですが、本エントリーは、そんな韓国マスコミの「いつもの」書き方なんてどうでもよく、映画を作った監督の思想や哲学、映画の出来、そんなものとはまったく関係ない内容となります。

じゃ、何の話なのかというと、「タイトル」です。

 

(ここから「続きを読む」の後になります)

私はこの映画を見ていません。単に、こういうタイプの映画が、苦手です。ただ、おおまかな設定は知っていることもあって、韓国マスコミがこの映画を「反安倍派の監督の作品」という理由で取り上げるたびに、「いいのだろうか。韓国社会とまったく合わない内容のようだが」と思います。

なぜなのかというと、韓国社会では、どのような理由があろうと、「他人」がスリをして生きることは、絶対に許してはいけないことです。袋叩きにすべきです。自分とは絶対に関係のない、ただの知らない家族なのです。もちろん、「ウリ」の人がやったなら、話は逆ですけどね。

登場するのは、映画の背景は、日本人です。韓国の観客たちが、その俳優たちに感情移入(「ウリ」化)できるとはとても思えません。日本社会はダメダメだと、評価下げするための「文化的証拠」にするだけです。

そんな流れになる、なるしかない、その兆しの一つが、タイトルです。

いままで日本映画は、韓国語に訳できないもの(おくりびと、など)を除いては、ほとんどがそのままのタイトルでした。「座頭市」も「ザトイチ」でしたし、バトルロワイヤルもそのままだったし、ラブレターもそのままだったし、鉄道員もそのままでした。

ですが、このタイトルは、「万引き家族」は「소매치기 가족」に直訳できるし、そのまま韓国によくあるタイトルパターン(~~家族)になれるにもかかわらず、タイトルが「ある家族」に変わりました。

ちなみに今作の英語タイトルは「Shoplifters(万引きたち)」です。

もっと「国家の陰謀に巻き込まれて貧しくなった」ような大げさな話なら、韓国でも大いに受けたでしょう。

それに、もう一つ、ソース記事で監督は「家族とは、『血縁』か、『共に行きた時間』なのか」を問いたかったとなっていますが、

韓流ドラマを見たことある方ならご存知でしょうけど、韓国人にとって共に行きた時間など、どうでもいいものです。家族を決めるのは言うまでもなく「血縁」です。

カンヌで大きな賞が取れた作品ですから、そこから興味を持った人は見るでしょう。純粋にこの映画を愛するファンも出来上がることでしょう。でも、この映画が韓国人にとって「名作」になることはありません。

 

 

 

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