恥と体面

韓国でかなり広範囲に使われている「俗語」に、「チョクパリダ(쪽팔리다)」というのがあります。普通に「めちゃくちゃ恥ずかしい」ということになっています。

この言葉の語源にはいろいろと説があります。女性が後頭にまとめた髪を意味するという説(後ろからじーっと見られているという意味で、「恥ずかしい」と通じるから)もあるし、男の性器を意味する言葉だという説もあります。定説はわかりません。

一部では、日本人に対する低俗語「チョクパリ」から、敗戦後の日本人が朝鮮半島で「チョクパリだ」と言われるとものすごく恥ずかしがったので、そのまま「恥ずかしい」の意味になった、という説もあります。

 

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ただ、もっとも定説に近いとされているものは、「顔(チョク)が売られる(パリダ)」です。顔が売られすぎ、すなわち「大勢の人たちから見られている」という意味で、それが「恥ずかしい」になった、という説です。

この言葉、有名になったためか国語辞典にも普通に載っていますが、その意味が、「恥ずかしくて体面が削られる」となっています。

 

今日、オーマイニュースが、「恥を知らない人は、人とも言えない。恥を感じなくなると改善の可能性が無くなる」という記事を載せています。

本エントリーは記事内容とは直接関連したものではありませんが、ちょっと気になることがありました。

その記事で、恥は耳と心で、心の声に耳を傾けるなら、それが改善になれるという趣旨を書いています。そして、同じ趣旨として、「チョクパリダ」を紹介しながら、「恥ずかしくて体面が削られる」ことができれば、改善の可能性がある、としています。

https://news.v.daum.net/v/20180821093001425?d=y

 

そして、ここからが本題ですが・・

記事は、「恥ずかしい」の一例として、韓国人ガイドが日本人観光客に対して「ここらへんはスリに気をつけてください」と話すのを聞いて、それが恥ずかしかった、と書いています。繰り返しになりますが、URL記事は本エントリーのきっかけにはなったものの、別にソース記事というわけではありません。多分、記事の趣旨は、「スリが多い韓国の現実が恥ずかしい」というものでしょう(そう信じたいものです)。

でも、なぜでしょう。記事の指摘を読んで私が思い出した「韓国人が体面を守る方法」は、「スリを無くす」ことではありません。「スリが多いことを、話さない」です。恥がそのまま「体面を守る」と直結しているからです。恥が優先するのではなく、体面が優先します。

それをよく表している言葉が、「チョクパリダ」ではないでしょうか。体面が削られないものなら、それは恥ずかしくない。韓国人が持っている「恥」の概念が、そこから歪んでいます。

この側面は反日思想などでも見つけることができますが(「道徳的な優位」にあるなら体面が削られることが無いから、そのために嘘をつくことを恥だと思わない)、韓国内の様々な社会問題でもかなり露骨に現れています。

一例として、韓国人には「貸したお金を返して」と言われて怒りだす人が多いと言われていますが、それも、「借りたお金を返すことができない」という恥より、「返せないのに返せと言われて体面が傷つけられた」ことを優先するからです。

 

 

 

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