名札

いわゆるサービス業(例えば乗務員とか)の場合、名札を付けていることがよくあります。これが韓国ではちょっとした議論になっています。

反日発言などで名を上げて京畿道知事まで出世したイ・ジェミョン氏(元・城南市長)が、京畿道の公務員の名札着用を義務付けようとしたけど、公務員たちから「予算の無駄使い」を理由に反対されました。

この件で「公務員たちがいい加減な仕事を続けるために名前を隠そうとしている」とする批判もありますが、「名前を公開すると『甲』攻撃にやられる」という指摘もあります。

サービスが気に入らなかった場合、「お前、名前は何だ」と職員の名前(名札)をスマホで撮影してクレームを入れたりSNSに載せたりする、いわゆるジンサン(※)たちが多いからです。

 

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(※)の「ジンサン」とは、進上のことです。元々は王様などに献納するとても上質な品を意味します。しかし、その逆の意味(反語法のような使い方で)で「ダメなもの」を意味することもあります。ブラックコンシューマーたちを「ジンサン顧客」などと言います。

 

「付けるべきだ」「付けるべきでない」の議論の中、なかなか斜め上を行く方法が流行っているとのことでして・・

「別名(ニックネーム)」の名札を付ける方法です。

<・・実名名札着用の欠点を補完する方案として「別名名札」が目を引く。最近ファミリーレストランやコーヒー専門店、美容院などで拡散されている傾向にある。「別名名札」を身に着けているファミレスアルバイトのキム某(21・女)氏は、「ジンサン客が名前を呼んでも、別名だから負担が減る」と話した・・>

https://news.v.daum.net/v/20180829033606031?d=y

 

・・・・いや、苦肉の策というのはわかりますけど、これだと名札を付ける意味がありません。すくなくとも、記事で指摘している「名札の肯定的効果」は、「自分の名前を出すことによる責任感」です。なのに、自分の名前でない札を付けて意味があるのでしょうか。

そもそも、ファミレスでクレーム怖さに実名の名札が使えないという社会そのものが残念ではありますが、ここまでして名札を付けなければならない理由があるのでしょうか。

それは、「名札を付けるのはいいことだから」という固定観念があるからです。いいものだから付ける。でも負担を減らしたいから偽の名前にする、と。

 

「するか、しないか」だけを優先しすぎで、その「する・しない」の結果が「どうなのか」の意味が薄くなってしまう現象。韓国社会でよく見られるものでもあります。もっと簡単に言うと、韓国社会は「する・しない」の選択がそもそも何のために存在するのかを忘れてしまいます。

これは個人レベルでも同じでして・・例えば、有名で高い、Aというブランドがあるとします。韓国人の場合、Aの偽ブランド品を持っている人は、「A品を持っているか、持ってないか」で「私はA品を持っている」からそれでいいとします。偽ブランドを使うという問題(前に書いたエントリーの内容に沿うと「恥」)は感じません。大事なのは「持っているか・持ってないか」なのです。余談ですが、「それ、偽物だろう」と言われると、それを恥ずかしいと感じます。

 

偽物の名札も、方向性は違うといえ、「名札を付ける・付けない」二択だけを気にする心理の結果ではないでしょうか。

しかし、苦しい社会ですこと。

 

 

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