「自分の意見を事実のように言うから、言語による疎通ができなくなった」

ブログ表示に何か不具合があった場合、リロード、またはここをクリックしてください

 

極端に対立する二つの陣営に分かれて、相手側の悪口を言うことで自分のアイデンティティーを見つけようとする社会、韓国。

それをずっと書いてきた本ブログとしては珍しい事案でもありませんが、韓国日報に興味深い記事がありました。

最近の韓国では、チョ・グク氏に関することで国民の賛否が克明に分かれ、仕事仲間、友人、家族関係なく喧嘩になってしまい、人間関係が崩れる現象が相次いでいる、というのです。

 

(ここから「続きを読む」の後になります)

<大韓民国が、「チョ・グク守護」派と「チョ・グク罷免」派に分かれて、人間関係の破綻に苦しむも増えている。以前までは、近い親戚や友人同士では、政治と宗教の話を避けたが、このような不文律が崩れ、互いに強く対立しながら関係にヒビが入る現象が現れている。

賛否を離れ、疲労感を訴える人も増えている。特に、既存の倫理や公正の概念が崩れるのを経験し、「味方側か、そうじゃないのか」式に、どちらか一方を選択する必要があるという問題に、ストレスを受ける人が多いのだ・・

 

・・(※イ・ドングィ延世大心理学科教授は韓国日報との電話通話で)「家族だから、知人だから、私の主張を支持してくれるだろうと期待したものの、思ったより大きな意見の相違に直面し、争いになり、自壊や後悔による疲労しか残らない」と話した。イ教授は「今の状況で最も賢明な態度は、反対側の人を非難したり、自分の主張を他人に説得しようとしないこと」とし、「私が正しいと思うことでも、間違っている可能性があるという、合理的な考えを持つ成熟さが必要な時だ」と語った。>

https://news.v.daum.net/v/20191005110237909

 

イ・ドングィ教授には申し訳ありませんが、韓国社会にそれが出来るなら、シンシアリーのブログのエントリー数は今の半分以下になっているはずです。

あと、気になってチェックはしていたもののエントリーはしなかった記事ですが、韓国の作家「キム・フン」氏が、高麗大学図書館のイベントで次のように話したことがあります。これもまた、本エントリーと強いつながりを持つ内容、というか、ほぼそのままではないでしょうか。

 

「人が他人と疎通するためのものが言語なのに、自分の意見を事実のように話し、事実を意見のように話すから、言語によって人々が断絶されてしまう時代になってしまった。今では、世の中でもっとも汚くて、もっとも腐りきったのが、言語である」、

「意見を事実のように話してしまう理由は、その人の考えが『党派性(※どちらかに強く組みすること)』に埋没しているためだ。自分の党派性を正義や真理のように話すから、本当に話すのが難しい時代になってしまった」、

「国会、マスコミ、さらには個人の間でも、私の意見が事実に基づいたものなのか、それとも私の欲望を話しているだけなのか、それを区別せずに談話を吐き出す。これは、若い人たちも本当に考えてみなければならない問題だ」。

https://news.v.daum.net/v/20190919163535078

 

拙書にもブログにも、「韓国人が他人に意見を聞くのは、他人の意見を受け入れるためではなく、自分と同意見なのかどうかを聞いているだけ」と書いたことがあります。これもまた、「私の意見が正しい」とする絶対的な基準があってこそのものですから、一脈相通ずる部分がある気もします。

朴槿恵大統領の弾劾のとき、韓国社会を皮肉りながら、「人生を楽に生きたいなら、自分というもの(※自分自身の判断力)が消えるまで、群れを作らずにはいられない人たちと一緒にいればいい」というニーチェさんの言葉を引用したこともありますが・・それもまた、通じているような。

でも、キム・フン氏には申し訳ありませんが、韓国社会にそれが出来たなら、今頃シンシアリーのブログの9割はレナスレになっていることでしょう。

 

 

 

↓ツイッターにも載せましたが、レナのハロウィンステージ出来ました!毎年同じでレナに悪いな・・

※新刊「今、韓国で起こっていること 「反日批判」の裏側に迫る」が発売中です!発売後すぐに重版が続き、情報ライブミヤネ屋でも紹介されるなど、おかげさまで話題になっています。本当にありがとうございます※

 著書関連のお知らせ ♨

本ブログの拙書のリンク(基本アマゾンリンクになります)は、アフィではありません。目次など紹介のつもりで載せていますので、よかったらお読みください。

新刊「今、韓国で起こっていること 「反日批判」の裏側に迫る」が発売中(8月2日発売)です!

最近、韓国側から「反日」を批判する声が上がってきます。それは、反日を批判しているから「親日」なのか?それとも反日の一部にすぎないのか?なんでこのタイミングで反日批判が増えたのか。それはただ「用日」として切り捨てればそれでいいのか。もう少し裏側に迫ってみます。

・「なぜ韓国人は借りたお金を返さないのか~韓国人による日韓比較論~」が発売中です。日本人とお金の間の共存関係に妙な品位を作り出していること。そこには、韓国には無い、平等という価値観がありました。

・「人を楽にしてくれる国・日本~韓国人による日韓比較論~ (扶桑社新書) 」が発売中です。私が書きたかった「楽」という言葉の真の意味などを考察し、大幅な追記を加えました。他の本に比べて、神様関連の話が多くなっています。

・他にも韓国の反日思想に対する考察をまとめたシリーズがございます。それぞれ、重点を置いた部分が違います。今までのシンシアリーの拙著については、書籍紹介ページをご覧ください。

・シンシアリーはツイッターをやっています。他のSNSはいまのところやっていません。ほとんどが更新報告ですが、たまに旅行先の写真をツイートする時もあります。よかったらチェックしてみてください。https://twitter.com/sincereleeblog