韓国政府の必殺技『Fat finger』?

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指が太っていると、タイプミスしやすいという話があります。だからタイプミス、(ネットでの)株投資の押し間違いなどを、ファットフィンガーと言います。というか、知らなかったけど、調べてみたらそうらしいです。

本ブログでも少しだけ取り上げたことがある、韓国の災難支援金(コロナ関連給付金)ですが・・似たようなミスを『誘う』形で申し込みページが作られていて、間違って全額寄付する人が続出しています。

カード会社などは『寄付するかどうかは、申請とは別のページでするようにしましょう』としていたけど、政府が今のようなページデザインにしたことも明らかになりました。京郷新聞は「ファットフィンガー誘発」、聯合ニュースは「ナッジ(間接的な誘導)」、韓国経済は「スミッシング(危ないページへ誘導するフィッシングメール)」などと表現しています。いったい何があったのか、紹介します。

 

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まず、過去エントリーにも書きましたが、韓国の支援金は、1人世帯は40万ウォン、2人世帯は60万ウォン、3人世帯は80万ウォン、4人以上の世帯は100万ウォン(最大100万ウォンまで)となります。ただし、低所得世帯270万世帯には現金で支給し、それ以外は電子貨幣、ポイントなど、現金でない形で支給することになります。有効期限は3ヶ月。永住権所有者、国民の配偶者には支給されますが、外国人には支給されません。

そういうことだから、当然、ネットでの申し込みになりますが・・京郷新聞によると、こういう状況だそうです。

<(題)ボタン一つ間違えて「災害支援金全額寄付」・・キャンセル要請相次ぐ・・

・・12日、カード業界によると、政府は、各カード会社に緊急災害支援金の申請ガイドラインを示し、『支援金をカード社から申請するホームページやアプリなどに、寄付金申請手続きも含めて構成するよう、要求した。

現在、一般的に、各カード会社の支援金申請画面には、個人情報を入力して本人認証した後、顧客が受ける支援金の金額が表示され、寄付の申請項目も一緒に出てくる。寄付金額は万ウォン単位で入力することができ、全額寄付はチェックを入れるだけでできるように作られている。寄付金額の入力が終わらなければ、支援金申請手続きは終わらない。

 

カード業界は、当初、支援金の申請画面と寄付金画面を別々にし、寄付しようとする人だけ、別の寄付メニューをクリックして、寄付する方案を考えていた。客が「緊急災害支援金の申請のための利用規約」に同意する必要があるため、続けて「同意」ボタンを押し、誤って全額寄付同意ボタンまで押してしまう、一種の『太った指(fat finger・株の注文ミス)」現象が発生する恐れがあったからだ。しかし、政府は支援金申請手続きに寄付金申請手続きを挿入するように指示を下し、現在のような寄付の申請手続きが設けられた。

このような手続きのせいで、寄付金申し込みの初日から、各カード会社のコールセンターやオンラインコミュニティなどには、「誤って災害支援金の寄付ボタンを押してしまった。キャンセルできないのか」という問い合わせが殺到した・・>

https://news.v.daum.net/v/20200512141403842

 

別ソースですが韓国経済の記事と合わせると、「全額寄付」「寄付金額直接入力」があって、どちらかを入力しないと支援金の申し込みが終わらず、「寄付しない」の項目は無い、とも。

政府は「いったん寄付するとしたら、キャンセルできない」としていますが、苦情が多すぎで、各カード社が、当日のキャンセルには独自に応じているとのことです。ただし、政府側に資料が渡る時間(当日の夜)前の分だけ。

あれですね。普通に買い物しただけなのに、いつのまにか「ニュースレターを受ける」にチェックが入っていた、とかそんなパターン。余談ですが、この支援金ポイントですが、どこでも使えるわけでもないとのことです。政府の「柄」が出ていると言うか、大企業系列のマートやデパートでは使用できないことがほとんど、だそうです。

 

 

 

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