「韓国唯一のノーベル賞」の賞金、遺産紛争の対象に

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金大中氏には3人の息子さんがいます。チャ・ヨンエ女史との間で生まれた長男キム・ホンイル氏(故人)、次男キム・ホンオプ氏がいて、チャ女史が亡くなったあと、イ・ヒホ女史と再婚、末っ子(三男)のキム・ホンゴル氏が生まれました。

長男さんは金大中氏が大統領になる前から国会議員でしたが、2006年、賄賂を受け取ったことがバレて、懲役2年、議員職を失いました。今は故人です。次男さんは2003年に同じく賄賂で懲役4年となりました。なんと2007年に国会議員になり、いまは金大中記念財団の理事長です。末っ子さんも、同じく2002年に賄賂で逮捕されましたが、数十億ウォン規模の問題だったにもかかわらず、すぐ執行猶予で釈放されました。去る4月の選挙で国会議員(比例代表)になりました。この前「破墓せよ!」と主張しているのもこの人で、当選してから真っ先に主張しているのが親日派破墓です。こんな逮捕歴のある人がすぐ国会議員になるというのも、日本では考えられないことだったりしますが・・

 

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・・・ですが、この二人(次男と三男)が、金大中氏の遺産関連で告訴合戦していることがわかりました。あの韓国唯一のノーベル賞である金大中氏のノーベル平和賞の賞金8億ウォンも、紛争の対象になっています。

<故・金大中元大統領とイ・ヒホ(李姫鎬)女史の遺産をめぐり、二人の息子が争っていることが分かった。二人の息子は、鑑定価額32億ウォン相当のソウルの私邸と、ノーベル平和賞の賞金8億ウォンを置いて異なる主張をし、法廷紛争まで行っている・・>、ニュース1の記事です。

https://news.v.daum.net/v/20200530101209029

 

イ・ヒホ女史が生きていた頃に、息子3人で合意した遺言状があるのに、次男キム・ホンオプ氏が「あれ、無効な!」と言って異論を提起したのが始まりだ、とのことですが・・

三男キム・ホンゴル氏は「遺言状の通りに受け取っただけだ!」としているけど、遺言状どおりなら三男キム・ホンゴル氏のものになっているはずの、ノーベル平和賞賞金8億ウォンは、(選挙出馬前の)財産申告には漏れている、とのことでして。いつものことですが、「誰が問題なのか」というより、「誰のほうがもっと問題なのか」を争うことになりそうです。

息子さん3人全員の賄賂による逮捕・懲役は、金大中氏の人生において最大最悪の汚点だと言われています。3人ともに「うちのとーちゃんすごいんだぞ」な感じの事件でしたし、それはいつも「軍事政権にやられながらも、苦しい状況下で頑張った人」という金大中氏のイメージを徹底的に破壊しました。

そして、今回は遺産紛争。金大中氏が自分で自分の墓を破墓して化けて出てきそうですね。

 

 

 

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