大統領特別補佐官「米中関係においての最優先原則は、『国格』だ」

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久しぶりのムン2号(文正仁、ムン・ジョンイン大統領統一外交安保特別補佐官)登場です。韓国がG7に招待されたことで、『米国との同盟も、中国との戦略的関係も、国格を高める手段にすぎない』としました。そして、『韓米同盟を今まで通り続ける意味があるのかは、国民に聞いてみないと分からない』とも。

ちょうど文化日報が、『米軍が韓国軍に失望して、戦時作戦統制権譲渡のためのテストを兼ねた訓練の日程を延期している』と報じた直後(※在韓米軍側は記事内容を否定しています)、わざわざこんな記事が出てくるあたり、妙な雰囲気を編み出しています。

以下、韓国日報の記事から、部分引用してみます。

 

(ここから「続きを読む」の後になります)

<・・(※G7に招待されたのはいいことだとする内容の後に)しかし、これが米国が中国を包囲しようとする意図だと明らかになった場合、韓国が参加する意味が色あせてしまう。米国は同盟であり、中国は戦略的パートナーだ。アメリカの要求を拒否することができないが、中国を排除し、敵視する国際協力に参加するのは容易ではない。

(質問)賢い米中外交のための最優先の原則は何か

「国益の維持である。韓米同盟も、中国との戦略的同伴関係も、すべては手段に過ぎない。どんな価値よりも、生存を守り繁栄をもたらして、国の品格を高めるため、国益を優先して判断しなければならない。

70年続いた韓米同盟は、北朝鮮の南侵を防ぎ、平和と繁栄、民主主義をもたらした動力である。しかし、今までの韓米同盟が今後も有益なのかどうかは、国民的議論が必要である。韓国が反中前線に参加することで、マイナスの影響は何なのか、得る利益は何なのかも考えなければならない。その状況は、米中新冷戦構造の最前線に立つというものであり、それを国民が同意するかどうかは疑問である・・>

https://news.v.daum.net/v/20200604200225009

 

最優先は国格を高めること(国益)、ですか。この人の意見を聞くたびにいつも思うのですが、『相手側も、相手側の国益を優先しているはずだ。その折り合いをどうするかが外交ではないのか』、この側面が存在しません。例えば、同盟も国益の一環ではないのでしょうか。言い換えれば、韓国が米国と中国から良いことだけを取るつもりでいます。そして、それ以外は「正しくない」とします。ものすごく独善的です。「独善的であっても文句を言われないこと」ある意味、これが韓国で言う「格」かもしれません。

米国だって、韓国に「中国と戦え」とは言っていません。ただ、今の韓国が、自ら立ち位置を示してほしいとは思っています。今現在、同盟ですから。韓国は、それを明らかにしようとせず、それを『戦略的あいまいさ』と呼んで『賢いこと』としています。

前からムン2号の役目は、大統領がいいづらいことを、代わりに言うことでした。主に、在韓米軍関連で。彼が言ったことは、そのまま文政権の外交だと見てもいいでしょう。もう総選挙で大勝利したこともあるし、これから在韓米軍及び対中国政策で、韓国がどんな立場を示すのか、注目されます。

 

 

 

 

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