北朝鮮「韓国は、脅迫すると『何かの隠しメッセージだ』と喜ぶ」

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本ブログでも前に取り上げたことがありますが、南北連絡事務所というものがあります。2018年4月、文在寅大統領と金正恩委員長の首脳会談で南北が合意した内容で、特に象徴性が高い施設です。しかし、それから文在寅氏が北朝鮮を『満足させる』ことが出来なかったので、北朝鮮側は去年三月にすでに撤収済みです。ただ、施設そのものは閉鎖されていません。閉鎖となると、これが首脳合意事案の破棄となるから、北朝鮮としてもそこまではせず、単に機能しなくした(人員が撤収した)わけです。

ビラのことキム・ヨジョン氏が激怒した件・・一応、韓国は「法律作るから許してください」な態度を示しましたが、北朝鮮は『秋に郭公が鳴く』としました。北朝鮮でよく使う表現で、普通は秋には鳴かない郭公が秋に鳴く、すなわち『信用できないこと』『嘘をついている』という意味になる、とか。

・・・ですが、北朝鮮がついにこの施設の閉鎖を言い出しました。例のビラの件です。以下、ニュース1の記事から部分引用してみます。

 

(ここから「続きを読む」の後になります)

<北朝鮮が5日、北朝鮮にビラを飛ばした件に関するに韓国政府の対応を批判し、南北関係の断絶の意志を表わした。具体的には「南北共同連絡事務所」の閉鎖を再言及し、キム・ジョンウン国務委員長の妹、金与正労働党第1副部長の指示があったことを明らかにした・・

・・金・第1副部長は4日、労働党機関紙の労働新聞を通じて談話を出し、対北ビラ散布禁止措置を取れと南側に要求した。対北朝鮮政策の主務省庁である統一部は談話が発表された約4時間30分後に、『国境地域での緊張造成行為を根本的に解消することができる法の制定を準備している』という立場を明らかにした

 

しかし、(※北朝鮮の)統一戦線部のスポークスマンは、今回の談話を通じて、韓国統一部の立場発表は「秋にカッコウが鳴く声だ」と比喩した。それとともに、「脱北者が飛ばすビラが自己側(韓国側)地域の生態環境を汚染、住民の生命と生活条件に悪影響を与えるから、ビラ散布を中止するとか、秋のカッコウの鳴く声ばかりを出している」韓国統一部の主張に反論した・・>

https://news.v.daum.net/v/20200606004808004

 

すなわち、『金正恩を非難する内容が書かれた不敬なもの』だからビラを中止させるべきであり、韓国側の住民のためなどではない、という意味になります。

朝鮮日報の記事にはさらに露骨に書かれており、『神聖な場所が、ビラばかりになっちゃった』『クソ犬の脱北者ども』としながら、韓国統一部が『犬夢(無駄な夢)』を見ているとしました。この部分だけ、引用してみます。

<・・(北朝鮮の統一戦線部は)「南側の態度が実に風変わりだ」とし「夢よりも解釈が良い(何でも自分に有利に解釈する)のが習慣になってしまったのか、彼らは最初は(※北朝鮮の談話を)脅迫だとし、後には、脅迫ではなく南側が先に交流と協力に出るべきだとする隠れメッセージが込められているのだと、愚か解釈をする」とした。それとともに「昨年10回、今年は3回ビラが飛んできたのに、今回ばかり(※法を作るとか)騒ぐのを見ると、こんかいもまた『北朝鮮が対話と交渉を望んでいるようだ』と彼らなりの犬夢でも見ているのだろう」とした。北朝鮮が対話の準備をしているという韓国政府の一部の解釈を、犬夢だと蹴っ飛ばしたのだ・・>

https://news.v.daum.net/v/20200606030441734

 

・・朝鮮日報の赤い字の部分、韓国が「勝手に解釈して『これは対話のための隠しメッセージだ』とする」というのは、私も同意見です。金剛山観光施設撤去のときにも、『これは、対話しようとしう北朝鮮からのサインだ』と勘違いしていましたから。いつものことですが、ここまで言われて、韓国人大好きな『自負心』『自尊心』『先進国の誇り』は何の反応も無いから、不思議なものですね。

 

 

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