韓国教授「過去のことで法的賠償を請求して何の意味がある?」・・北朝鮮のことです

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少し前、韓国の裁判所で、北朝鮮に国軍捕虜問題で賠償請求できるとする判決がありました。その件で、統一部長官候補が「南北事務所爆破は賠償請求できない」と話したり、左派側の人たちが「賠償請求などしてどうする」とする主張を展開しています。

ここまで書くともう読者の皆様もお気づきでしょう。どうしてこう、日本に対する賠償請求とは反応が違うのか、と。

今朝は、そういう類のものを、一つチョイスしました。以下、北朝鮮大学院大学教授、ヤン・ムジン氏の主張です。基本的には「過ぎたことよりこれからが重要だし、向こうにも言い分はあるから、法的賠償による解決はやめよう」ですが・・とりあえず、ソウル新聞から部分引用してみます。

 

 

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<・・今回の判決(※金正恩・北朝鮮に国軍捕虜関連で賠償請求できるとした判決)は、象徴的な意味はあるが、南北関係の根本的な問題を見落としているからである。南北関係を損害賠償の論理でつなげて行くと、答えなど出ない。

北朝鮮に対して法的責任を問うならば、6・25戦争(※朝鮮戦争)から始めなければならない。 3年間、韓半島全域で行われたその民族的な悲劇の法的責任を一つ一つ計算することが可能だろうか?一方、立場を逆にして考えてみよう。もし北朝鮮が、韓国が2016年従業員12人の脱北を誘引拉致したと主張し、国際裁判所や国内裁判所に提訴した場合、どう対応する?最高指導者を侮辱する内容の対北ビラを名誉毀損で提訴するとどうなるのだろうか。

南北はまだ70年前の戦争も、法的に終わらずにいる。法的に戦争を終わらせるための終戦・平和協定の締結はまだ遠い。その民族的苦痛と傷の上に、再び双方の責任を問う恨みの訴訟を積み重ねることが、果たして望ましいだろうかと聞きたい。

 

南北はすでに7・4共同声明で統一の3原則に合意した後、南北基本合意書と6・15共同宣言などを通じて平和的な統一の道を模索してきている。憲法上の責務である平和統一のために、南北間で「不信と対決の敵対関係」を「和解と協力の関係」に転換しようとする努力が必要な時点だ。そのためには、リーダーシップよりも、国民の理解と積極的な参加が優先だ。象徴的次元の勝訴判決のための訴訟費用と時間は言うまでもなく、より根本的な南北関係の将来について悩みが必要である。

結局、法的責任を問う前に、通常の南北関係の構築が先という結論に至る。韓半島に恒久的な平和を定着させることで、再び過去の悲劇的な事件が繰り返されないようにするのは、賢明な国民と政府の役割である(ソース記事:ソウル新聞、外部リンクにご注意を)>

 

これを読んでふっと思い出したのは、『謝罪する機会も与えなかった。殺意を感じる』です。あのパンツ写真エントリーのことです。『北朝鮮は本当に謝罪しなかったのだろうか?謝罪する機会も与えなかった韓国裁判所から殺意を感じる』。この教授はそう言いたいのかもしれません。

 

 

 

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