道徳的権威と道徳免許

※安倍総理が辞任する(臨時代理を置かず、次の総裁選出まで職務を続けるとも)とのニュースが流れました。お疲れ様でした、安倍総理※

 

最近、韓国の与党側で競争的に発議されている、数々の反日法律。その競争の中でも一際目立っていた人が、共に民主党のキム・ホンゴル議員です。金大中元大統領の息子でもあります。本ブログでも破墓関連法律、旭日旗「っぽい」もの禁止法律などでその名前が登場しました。特に破墓関連の騒ぎは、この人が公論化したと言ってもいいでしょう。言い換えれば、最初に騒ぎを起こしたのがこの人です。

反日以外でキム・ホンゴル氏の名前が有名になったのは、『チョンセ(傳貰)・ウォルセ(月貰)上限制法』を発議した人でもあるからです。これは、家の所有者がチョンセ保証金(家を貸す際にもらうお金)、またはウォルセ(次月の家賃)を値上げする際に、値上げ率の『上限』を設定する法律です。住宅所有者の財産権行使を制限する内容だとの指摘もありましたが、キム・ホンゴル氏が発議しました。

 

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さて、本題ですが・・韓国政府公式に、多住宅者(住宅をいくつも所有している人たち)の高位公務員に『家を売れ』と命令し、大きな騒ぎになっていた、先月のことです。

キム・ホンゴル議員は、自分で居住している家以外を、1つは金大中氏関連記念館にし、もう1つ、ソウルにあるマンションは、売却すると公言しました。約20億ウォン台の価値があるとのことです。ですが、実は売ったのではなく、20代の息子に贈与したことが分かりました。それに、その直後、チョンセ(家を貸す)保証金を、一気に4億ウォンも上げたことも明らかになりました。それから8日後、キム議員はチョンセの値上げ上限を制限する法案を発議しました。

 

 

両方、違法ではありません。違法ではありませんが、自分で公言した内容を破ったこと、自分で発議した法の趣旨に明らかに逆行する行動、そんなものが、『反・道徳』的に見えてしまうのも、また事実です。

キム・ホンゴル氏は、よく「道徳的権威」という言葉を口にしました。なにかの信条のようです。「お父さん(金大中氏)が拉致されたとき、その問題と韓国政府と妥協した日本政府は、それでも何の不満も言わないお父さんの道徳的権威に圧倒された」、「例え北朝鮮の金正恩政権が崩壊したとしても、北朝鮮は何の道徳的権威も持たない朴槿恵氏が北朝鮮人民から歓迎されることは無いだろう」などです。後者は、朴槿恵政府のとき、北朝鮮にさっさと食料支援しろという趣旨のものでした。

 

 

彼の言う道徳的権威がどんなものかは分かりませんが、反日関連でよく出てくる『道徳的優位』のような意味でしょう。しかし、そんな道徳的権威を強調するキム・ホンゴル氏が、裏では反・道徳的なことをしつつ、反日関連法律の発議に燃えているというのは・・・この人だけでもありませんが、この前に紹介した「道徳免許」とあまりにもぴったり一致します。「反日は究極の『道徳免許』になった。反日免許権者たちは、社会的に問題になる様々なことをしているにも関わらず、それでも『親日残滓こそがより大きな悪である』と言い張る」という内容でした。

キム・ホンゴル氏が拘る道徳的権威というのは、少なくとも韓国内では、『反日法律に拘る』ことでしょう。『反日に拘る道徳的権威を持つ私には、道徳を破る権利がある』という自己矛盾とともに。

 

 

 


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