(※追記しました)「文化的制裁」の恐怖・・与党議員、『ウリ』に不利な情報を提供した27歳兵士の実名を公開

※本文最後に一行だけ追記しました※

本ブログでは取り上げませんでしたが、最近韓国ではチュ・ミエ法務部長官の息子が『兵役で特恵を受けた』ことが、大きな問題になっています。韓国で「子の兵役問題」は、政治家の生死がかかった問題でもあります。休暇が終わっても部隊に戻らず、電話で休暇を延期したとか、そんな内容です。ちなみに、普通なら「脱営(逃走)」扱いになる事案だとか。他にもチュ長官が国防部に電話して息子の配置を(楽なところに)請託したとか、いくつか、いわゆる皇帝兵役として騒がれています。

チュ長官は、機械翻訳で「チュー長官」と訳される点だけは面白いですが、『チュダルク』と呼ばれながら検察改革をリードしている・・言い換えれば現政府の「検察掌握」をリードしている人物でもあります。あのチョ・グク氏の後任ですから。ただでさえ就職難で青年層の支持が崩れかけていた文在寅政府としては、かなりまずい案件です。

 

息子側が放送局を名誉毀損で告訴したり、国防部が「問題ない」とわざわざコメントを出したりしましたが、どちらも逆効果でした。なぜなら、国防部のコメントは、少なくとも韓国の兵役に関する常識レベルではありえないし(部隊へ戻るのが1分でも遅れると、即、牢屋行きです)、国防部のコメントも、共に民主党の議員たちと事前に内容を協議しておいたものだと明らかになったからです。この部分は、先の『告訴された放送局』SBSがソースです。

 

そんな騒ぎの中、共に民主党の国会議員ファン・ヒ氏が、自分のSNSに、最初にこの件を情報提供した兵士(27歳)の実名を公開しました。検察改革を邪魔するための陰謀だ、というのです。本ブログではこの件をエントリーしてみます。

<共に民主党のファン・ヒ議員は12日、チュ・ミエ法務部長官の息子の疑惑と関連し、「最初のトリガー(引き金)を引いた、当直兵(※情報提供者)を徹底的に捜査する必要がある」と主張した。国会国防委員会与党幹事のファン議員はこの日、フェイスブックで、当直兵士の実名を挙げて、「山で遊んでいた世間知らずのガキの火遊びのせいで、山がまるごと燃えてしまった」と非難した。

 

彼は「国民の力(※未来統合党)のチュ長官告発根拠は当直兵の情報提供」、「とんでもない事件の始まりとなった当直兵は隠れている。この大事、誰が責任を負うのか」、「言行を見れば、とうてい単独犯だとは思えない」、「当直兵を徹底的に捜査する必要があり、共犯勢力も徹底的に究明しなければならない」と述べた。

また、「単純な検察改革の阻止か、昨年のように大韓民国を二つに裂き、分裂させて大混乱を助長するためのものかを、私たち国民は最後まで追及していく」とし、「国政を荒らそうとする勢力を必ず明らかにし、根絶しなければならない」と述べた・・(ソース記事:韓国経済)>

 

 

野党側などから「公開裁判だ」「チュ長官の息子の実名も公開してやろうか」という意見が殺到、数時間後、実名の部分は削除されました。しかし、このフェイスブック投稿そのものがかなり話題になったため、数万人は読んだ後になるでしょう。特に、ムンパ(文在寅支持者)は。

前にも「文化的証拠」とともに紹介したことがありますが、主に「歴史歪曲禁止」関連の法律、例えば親日を処罰する法律を作ることに対し、「そんなことをするな。文化的制裁に任せろ」と主張する人たちがいます。韓国には反日法がある、と言われると、韓国にも負担になるから、わざわざ法律を作る必要はない。いままでも何人も葬ってきたではないか、そんな主張です。彼らが言う「文化的制裁」というのが、まさに今回の件です。

 

 

この前、検察総長の『自由民主主義とは法治によるものだ』という発言に対し、与党議員が『法治など怖いだけ。人と社会を制御するのは良心と常識だ』と話したこともあります。そこでいう良心と常識による制裁。法律など、あっても邪魔なだけの制裁。それが文化的制裁です。

私も、放送局に追いかけられたことがあるので、少しは分かります。文化的制裁とは、ただの脅しです。気に入らないもの『自分の基準』で潰すためのものです。その点、私は自分の足で出ていくことが出来たので、幸せ者であります。

※追記・・ファン・ヒ議員が、情報提供者の名前を再び明記、顔写真までUPしました。

 

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