「改善」要求から「固定化」懸念へ

ある意味、とても現実的な意見(記者さんは『懸念』として書いたでしょうけど)があったので紹介します。良しも悪しもなく「現実的」です。なにが現実的なのかと言うと、『関係改善』を要求する内容ではなく、『現状の固定化(原文では固着化)』を懸念する内容だからです。日韓関係についての記事を読んでみると、なんでもかんでも関係改善が前提になっているものばかりです。そう書かないといけないという強迫観念でもあるような、無理をしてでも改善すべきだ、そんな記事もかなりの数が目立ちます。そんな中、改善が絶対に必要だとする趣旨はソース記事も同じですが、それよりも、「日韓関係の現状が長期化し、このまま固着化(現状がスタンダードになる)する懸念」についても論じています。以下、アジアトゥデイの記事、部分引用します。

 

<・・長い時間続いた韓日の葛藤が、このまま当分の間も続く可能性が大きくなり、葛藤が固定化するのではないかという懸念が出ている。何よりも、最近、両国の国民がお互いを敵視する雰囲気に慣れてきて、関係改善の必要性に鈍感になったことを心配する声が高まっている。チョン・ウイファ前国会議長が17日、「私たちも日本を許さなければならない」と述べたことについて、多くの国民は「私たちが、なぜ?」と反問した。最近、韓国のマスコミ振興財団の調査によると、日本人の3分の1だけが韓日関係の改善がかならず必要だと答えた。

 

日本の態度の変化が優先されて当然だが、日本を必ず勝たなければならない相手として規定してきた克日だけを強調してきた私たちの政界も、手遅れになる前に、真剣に解決策を講じなければならない。過去の歴史を正すことが反日にとどまった場合、真の韓​​日関係の回復と改善は、遠ざかるだけだ。

ムン・ヒサン前国会議長は「韓日関係が放置されているのは、両国の指導者がどちらも無責任であり、二国の国民すべてに被害を与えている」と指摘した。韓日関係の発展が、本当に両国にとって望ましいことなら、韓日国民の感情的な対立を解消し、未来志向の視野を提示することも両国政府と政界の責務である>

 

 

これが、日本と韓国でなかったら、ちゃんと記者として言うべきことを言ったと評価できるでしょう。しかし、違います。記事で『この人の言うとおりだ』の手本として挙げた、ムン・ヒサン。当時の天皇陛下(現 上皇陛下)を「戦争責任」「戦犯の息子」「謝罪すればすむことだ」と話した、あの人です。そんな人が『関係改善関係改善関係改善』と言っている、これが韓国の惨状です。それはそうでしょうね。彼らからすると、天皇陛下の謝罪こそが「関係改善」の近道でしょうから。だから「許す」などと上から目線で言えるわけでして。

 

 

「韓国人は、自分が反日だという自覚が無い」と何度も書いていますが、これも似たようなパターンでありましょう。韓国側が『関係改善』と主張している内容こそが、日本からすると『うわ、まじで相手したくない』と思うしかない内容なんです。改善という単語で「包装」されているけど、それは包装にすぎず、実は日本に負けを要求しているにすぎない。日本側も、もうそれに気づいただけ、それが現状です。

私は、(記事で言う改善という言葉の観点からすると)悪化はありえるけど、改善は難しいと思っています。これから、奇跡的に『改善』議論が盛り上がるとしても、大きな効果は無く、長期的には悪化に進むでしょう。そして、それでいいと思っています。それが、日本からすると当然の反応だからです。

 

 

 

 

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