元・主思派が話す、文在寅政権と北朝鮮

本題とはズレた内容です。雑記か何かとしてお読みください。

主体思想を信奉していた、いわゆるチュサパ(主思派)出身でありながら、いまは真逆の道を歩いている『グ・ヘウ』氏。彼が月刊朝鮮とのインタビューで、持論を展開しました。同意する部分もあり、同意すると言うよりは「面白い」と思う部分もあったので、いくつか紹介します。個人的に、『朝鮮労働党は親中ではないのに、文政権は親北と親中をやろうとしている。だから北朝鮮からも変な目で見られる』という展開が気に入りました。引用する前に私見を少し書きますと、私は、北朝鮮を「親中ではない」と言い切るのはまだ危険だと思っています。親中とか反中とかではなく、北朝鮮はもう中国から離れられないのではないか、というのが私の考えです。引用部分には「北朝鮮が親米になる」という話もありますが、中国がそれを放置するのでしょうか。北朝鮮が米国との外交関係を正常化し、中国を牽制する位なら、分からなくもないですが。とりあえず、部分引用、行ってみます。月刊朝鮮からです。

 

・<ムンパ(文大統領支持者)勢力の一部は、いわゆる「86」、すなわち80年代に大学に入って学生運動に加担した1960年代生まれの人たちです。彼らは、全大協(大学生による民衆運動の総本山)議長を、偶像崇拝するように、受領として崇めました。議長を無条件で支持し、反対側の人を何の論理も無しにただ感情的に非難しました。いま文在寅政権を支持しているもう一つの勢力は、K-POPのいわゆる『オッパ部隊(アイドルをオッパ、お兄ちゃんと呼んでいた人たち)』出身の、30~40代の女性です。彼女たちが「ママカフェ」などで集まり、ネットで文政権支持活動をしています。 K-POPオッパ部隊の偶像崇拝と、全大協議長首領論が、『私が支持する人は無誤謬な存在』という面で融合され、いまの『ムンパ(文在寅支持派)』になったのです。その数は推定で約60万人です>

 

・<ムン・ジェイン政権の本質は、主体思想派でもなく、社会主義者でもありません。彼らがやっている親北も親中も、論理的な思考の結果ではありません。北朝鮮から見ると、彼らは変種にすぎません。韓国の親北・親中左派と北朝鮮労働党の主体思想派の最も重要な違いが、中国問題です。朝鮮労働党は、親中ではありません。北朝鮮が望んでいるのは、ベトナムのような『親米』・『非中』国家になることですが、韓国の親北・親中左派は、出来損ないの親中に熱を出しています。韓国の左派は、反日において民族主義を扇動しながら、政治的に利用するだけであって、ちゃんとした民族主義でもありません。北朝鮮は左派民族主義です。ベトナムも左派民族主義。ベトナムは、中国が覇権主義的な姿を見せると、まよわず中国と喧嘩します。今の韓国政府は、それができません。ただの変種です。彼らが望んでいるのは、自分の権力、お金、利害関係だけ。ただの政治モンスターにすぎません>

 

 

・<米国が北朝鮮を爆撃するには、すでにタイミングが遅くなりました。トランプと金正恩は、個人的にはすごく仲がいいです。北朝鮮は、すでに『私たちが朝鮮半島を統一しても、ベトナムのように親米で行くよ』とメッセージを送りました。米国がそれに応じないという保証はありません。実際に北朝鮮と韓国の間で戦争が起きても、北朝鮮が核兵器を持っている状況で、米国が自国が危険にさらされる可能性があるのに、積極的に介入する可能性はそうありません。戦争になると、三日以内に終わるでしょう。ムン・ジェイン政権はすぐ降伏する可能性があります。トランプ大統領の、ムン・ジェイン大統領に対する態度は、disdain(軽蔑)です。板門店会談のときも、韓国大統領府は「米国と北朝鮮の間に良い時間を作るために」文大統領は参席しなかったと発表しましたが、実際は、トランプもキム・ジョンウンも、文在寅大統領との同席を拒否しました>

 

・<米中覇権戦争で米国が負ける可能性は、ゼロに近いです。米国は、米国という一国ではありません。近代国家文明を作ったアングロ・サクソンの末裔、ファイブアイス(five eyes、アメリカ・イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド)、イスラエル、そして日本とインドが一緒に動きます。日本がファイブアイスに参加するという話もあります。米中覇権戦争は、世界秩序の変化という観点から見るべきであり、米国が負ける理由はありません。習近平が犯した最大の過ちが、覇権的民族主義を表わしたことです。そのせいで、仲間がありません。ベトナムも親米国家に転じました。だからといって、中国が完全にひざまずくという意味ではありません。そこまでするには、米国は中国とロシアを分離させる必要がありました。しかし、米国民主党が「トランプは、ロシアのスパイ」云々するから、トランプはそこまでは出来ませんでした>

 

 

 

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