韓米国防部長官の共同声明に「中国側に行くな、完全な非核化、国連司令部に文句言うな、戦作権が欲しければ言うこと聞け」

河村建夫氏とイ・ナギョン代表の会談内容をエントリーしようとしましたが、会談が非公開だったこともあり、内容がちゃんと報じられていません(夕方頃には出てくるかも?)。予定通り、一つ前の「週刊東亜」と同じソースで、韓米防衛相会談の共同声明文のことをお伝えします。

韓国の国防部長官が訪米して、いわゆる「ホルデ(冷遇)された」モードになったのは、前にもお伝えしました。ですが、その共同声明文の内容がまた、韓国側の要求を潰す形になっていることが分かりました。どこをどう潰しているのか、部分引用してみます。

 

<・・韓米国防部長官(防衛相)会議の後の、記者会見までキャンセルしてしまった米国側の怒りは、共同声明の全文のいたるところから見つけることができる。

(1)・米国は、最近の米中対立の構図の中で、露骨に中国の立場を支持している韓国に、まるで警告するかのように、共同声明に「韓米関係の基盤である自由、民主主義、人権、法治などの共同の価値と将来の国防協力、相互信頼などをさらに強化させていくことに注目した」という内容を盛り込んだ。

 

(2)・共同声明では、これまで韓国政府が固執してきた表現である「朝鮮半島の非核化(Denuclearization of the Korean peninsula)」という表現が消え、その代わりに「北朝鮮の完全な非核化(Complete denuclearization of the Democratic People’s Republic of Korea)」という表現が入った。

 

(3)・「国連司令部なんか家系図が無い(国連司令部は韓国に駐屯する正統性が無い)」など、最近の韓国与党議員の発言を意識したように、「国連が朝鮮半島での停戦協定を履行し、信頼構築措置を実行する上で、重要な役割を果たしていることを強調する」という内容が含まれた。

 

(4)・米国はまた、共同声明に、最近ロバート・エイブラムス在韓米軍司令官が何度も問題を提起してきた在韓米軍の訓練中止に対し、韓国側の協力と、連合多目的実弾射撃場の建設を明記した。

(5)・SCM(安保会議)直前、韓国軍首脳部から出てきた「戦時作戦統制権の条件が問題なら、条件を変えることもできる」という立場を退けるため、当初の合意どおり「条件に基づく戦作権移譲」を再確認する内容も明記した・・>

 

数字は私が付けたものですが、内容はそのまま引用しました。1は、もう言うまでもなく安全保障面で強力しろ、という意味でしょう。2は「1」の北朝鮮バージョンのようなもので、非核化より先に終戦宣言をすると主張している文在寅大統領を意識した内容でもあります。3は、本ブログでも何度か取り上げましたが、韓国の左派勢力は、『南北統一のもっとも大きな妨害は国連司令部だ』としています。朝鮮半島有事の際に、連合軍の指揮権を持つのは国連司令部となります。だから、韓国の与党側からは、国連司令部を目の敵にする発言が頻繁に出てきます。それを潰すためのものでしょう。4は、北朝鮮が国連総会で『敵対政策だ』として、合同軍事演習を問題視したばかりです。そんな要求に屈するな、ということでもあります。5は、「任期内に戦時作戦統制権の移譲を狙う文大統領」を狙い撃ちしたとも言えるでしょう。

米国側は、これだけの件を、共同声明文という形で、「韓国側に『言わせた』」ことになります。これは、確かに「怒り」と言ってもいいでしょう。しかし、それで何かが変わるとも思えません。なぜなら、前から韓国はそう『言っては』いたからです。何一つ、守らなかったけど。

 

 

 

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