韓国の大学教授、「反日種族主義」のことで「『反日』主義は米国のせい、『種族』主義は日本のせい」

以下、引用部分は、本の紹介記事からの引用となります。私は、書いた人については知っていますが、この本は読んだことがありません。キム・ドンチュン教授。左派寄りの新聞などでたまにその名を見ることができます。韓国、聖公会大学の社会学部教授です。彼曰く、『反日種族主義』の『反日主義』は米国のせいで、『種族主義』は日帝のせいだ、とのことでして。私見は後で書くとして、以下、聯合ニュースです

<・・著者は、イ・ヨンフン前ソウル大経済学科教授などが執筆した「反日種族主義」を正面から批判する。統計の誤謬と内容の歪曲事例をもって、反日種族主義を学問として認めるわけにはいかないと指摘する。本は、反日種族主義を「反日主義」と「種族的民族主義」に区分する。韓国での反日主義は韓国人の植民地経験と2次世界大戦の後、米国が主導した東アジア反共体制という歴史構造の結果であると説明する。

 

種族的民族主義は、日本帝国主義の閉鎖的・分離主義を露出する特徴があり、韓国の民族主義は、人種や民族を越えてすべての人間の自由とすべての民族の主権を確保しようとする普遍主義を帯びていたと強調する。

著者は、ニューライト集団が言う韓国内の「反日種族主義」現象は、完全なフィクションと言う。過去の植民地近代化論を超え、植民地支配の強制性暴力性を否定するニューライト集団は、1905年一進会、1930年代の親日派勢力以来、三度目に登場した韓国の公開的な親日派だと主張する>

 

「何を言ってるのかよくわからない」という方々(それが普通かと)のために、大まかにキム教授、及び似たような話をする人たちの主張を紹介しましょう。まず、『米国が反共を強調したせいで、韓国が反日になった』という主張。これは、米国が反共のために親日派を擁護したせいで、韓国の国民がその鬱憤を忘れることができず、反日になったという意味です。

『種族主義』とは、もともと、部落主義、すなわち原始的な民族主義のことです。韓国は、数千年前に広い帝国を築いていたという妄想との繋がりとして、「韓国は古朝鮮の理想を守り、世界の民族が全員幸せになれる統治を施した」と話しています。どことなく、『良心と常識』による統治を夢見る韓国左派らしい考え方です。

なぜこんな設定が必要なのかというと、「じゃ、昔は韓国も植民地を持っていたの?」という指摘を潰すためです。そんな素晴らしい民族主義を持っていた韓国が、種族主義のようになったのは、併合時代に日帝の思想が入ってきたからだ、とする主張です。

 

このキム教授、前には「韓国人のエネルギー・家族主義」という本で、『韓国は家族主義だ。だから素晴らしい』と主張していました。この本は私も読みました。集団を家族として考えるなら、いいところもあるでしょう。ただ、社会を「広い部族」として考えてしまう問題もあります。良い意味で家族主義を論ずるなら、それが悪い方向に走った結果が種族主義、部落主義だということも認めるべきではないでしょうか。実際、カトリック大学のイ・ドクジェ教授は、別の本で『韓国において家族主義は、国家主義を家族という温かい言葉で隠蔽するためのものにすぎない』と主張しています。

極端な言い方をすると、「家族ではない」とレッテル貼られた人は、「家」にいられなくなります。今の韓国が、まさにそんな状態です。その基準の一つを反日思想から探したものが、反日種族主義という言葉で現れたのではないでしょうか。

 

どうであれ、なんでもかんでも人のせいにするかぎり、『人種や民族を越えてすべての人間の自由とすべての民族の主権を確保する』歴史は無理でしょう。そこまで出来る国を作るには、なにより責任意識が必要だったでしょうから。最後に、もし種族主義は日本から入ってきたものなら、わずか36年で民族性が完全に入れ替わったはずもないし、『もとの朝鮮の民族主義に戻せば済む』だけのことです。

 

 

 

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