ついに「金泳三大統領を見習え」という主張まで登場

以下、キム・ホソップ中央大学名誉教授(ソースページには明記されていませんが政治国際学科教授です)の寄稿文からの引用です。最初、「個人への補償は韓国政府がやると基本条約のときに約束した」「まずは韓国政府が解決策を提示しなければならない」という内容が出てきて、「おおっ」と驚きました。

ですが、もう少し読んでみたら、「手本は金泳三大統領だ」という話が出てきて、別の意味で「おおっ」と驚きました。どういうことなのか、以下、文化日報から引用してみます。

 

<<・・問題解決の手順は、私たちの政府(※韓国政府)が先に被害者に強制徴用賠償に関する解決策を提示しなければならない。

1965年の請求権交渉の時、徴用工の個人補償は韓国政府がすると、日本政府に約束した。徴用被害者の金銭的な補償が裁判の目的であるなら、判決を尊重しながら資金集めをする解決方法が提案されつつある。日本の請求権資金で恩恵を受けた韓国企業が資金を集めて徴用補償を弁済する解決策である。

 

日本政府に対して慰安婦賠償責任を認めた判決については、和解治癒財団(※慰安婦財団)解散により執行が停止された日本政府の補償金10億円を利用する方案を積極的に検討することができるだろう。

長期的に植民地支配に対する金銭的賠償は、1993年に金泳三大統領の解決方法が良い先例になる。金大統領は、日本の金銭的補償を要求しないと公言し、日本政府には、後世にしっかりとした教育を含めて真相究明と謝罪反省を求めた。つまり、植民地支配による被害者救済に関するすべての金銭的問題は、私たちの政府が責任を持って解決することを宣言した。この決定は、当時、国内で高い支持を受けた。

 

韓国政府が過去の歴史と関連して先制的措置をとれば、輸出規制で自国企業がかなり困難な状況に直面している日本政府も積極的に乗り出すだろう。日本政府が主導した経済的報復措置がむしろ自国の経済に大きな打撃を与えている現実を、日本政府は、解決しなければならないからだ・・>>

 

 

いちいちツッコむとキリが無さそうで、とりあえず一つだけ。日韓関係でもっとも問題になっているのは、「『もう金銭的賠償を要求しない』という言葉が、その後にどうなったのか」です。ゴールポストが広いか狭いかを論ずる以前に、ゴールポストが試合中にコンビニ行ったりトイレ行ったりと動きまくるから問題なのです。

それに、金泳三大統領のこの「金銭的な~」という言葉が支持されたという話も初めて聞きました。今の文在寅政府が『邪悪な朴槿恵を倒した』を背景に高い支持率でスタートできたのと同じく、当時の金泳三氏も軍事政権を悪者にすることで、初期の支持率がとても高かった(80%を超えたりしました)のは事実です。でも、そのあとに経済問題などで急落、任期が終わる頃には1桁の支持率になっていました。

 

基本条約で「韓国政府が補償すると約束した」を認識している人でも『基金案』『金泳三を見習え』など主張しているようでは、韓国側がまともな解決案を出すことは不可能ではないでしょうか。カン・チャンイル氏は今の日韓関係の問題を『前の政権の汚物』と言ってましたが、もう文政府に残されたのは、『文政府の汚物』を次の政府に丸投げすることだけではないでしょうか。

 

 

拙著<「反日」異常事態>が発売中です!ありがとうございます!

拙著のご紹介

以下、拙著の題の部分はアマゾンリンク(アソシエイト)になります。リンクされたページで電子書籍版もお選びいただけます。

・現在の最新刊は<「反日」異常事態(2020年9月2日発売)>です。いわゆるK防疫として表出された、韓国の反日思想の本性である『卑日(日本を見下す)』とその虚しさについて主に考察しました。

・<高文脈文化 日本の行間>は、私が日本で暮らしながら感じた『日本語』に関する本です。

・<なぜ韓国人は借りたお金を返さないのか>は、韓国社会の「借りたお金を返さない」心理と日韓関係の現状の類似点を考察した本となります。他のシンシアリーの拙著については、書籍紹介ページをご覧ください。ありがとうございます。

・本ブログのコメント投稿、VPN・PROXYからはうまくいかない場合があります。リンクはhttpの「h」を消してください。サブブログに議論エントリー(1~3)と雑談エントリーを用意しました。サブブログは、コメントに返信可能な仕様です。長くなりそうな話にはサブを利用してください。

・シンシアリーはツイッターを利用しています