韓国外交部次官「慰安婦は人権問題です。ところで、北朝鮮の人権問題のせいで北朝鮮への支援を止めてはなりません」

国連+人権関連で、二つの類似した案件をお伝えします。昨日、本ブログに衝撃のデビューを果たした韓国の国家人権委員会。人権弁護士出身者が大統領をやっている国の政府傘下機関、『国家』人権委員会を名乗る機関。でも言っているのは「ラムザイヤー教授を擁護するのはヘイト表現だ」。どうも大物(?)の予感がしてもう少し調べてみたら、つい先月にこんな事がありました。

国家人権委員会は先月5日、『これからの課題』などを書いて発刊した報告書に、「国連から北朝鮮人権法の廃止勧告があったため、該当法廃止を目指す」と明らかにしました。国連が北朝鮮人権法の廃止を勧告した・・って聞いたことありません。「人権増進行動戦略・2021~2025」という題のこのレポートは、「2017年に審議された国連人権理事会のUPR(普遍的定例人権検討)勧告と、今後の課題」として、「北朝鮮人権法廃止」を勧告されたから、廃止する必要があるとしています。

 

北朝鮮人権法(北韓人権法)というのは、簡単に言うと、北朝鮮の人権実態に対し、韓国が政府レベルでもっと調査し、記録を残すための法です。北朝鮮の人権実態を調査するための「北朝鮮人権財団」の設置、北朝鮮人権問題に関する資料や、脱北者たちによる証言などを記録・保存のための施設を法律で定め、政府がそれらの活動を支援するというものが法の主な内容です。2005年あたりから、左派政権の親北政策への牽制の意味で発議されましたが、左派政党の反対が続き(朝鮮日報曰く)、なんと11年かかって、文在寅政権が始まる少し前の2016年にようやく国会を通過できました。しかし、それからまた5年が経ちますが、法律によって設立すると明記されているはずの財団が、まだ出来ていません。この前、イ・インヨン統一部長官が「証言は一部の人たちの一方的な主張にすぎかい恐れがある」と話したのも、この北朝鮮人権法を念頭に置いたものだと言えるでしょう。

 

で、ここからがオチですが、国連はこの法の廃止など勧告していません。以下、朝鮮日報の記事から部分引用してみます。

<<・・問題の報告書は、韓国政府が北朝鮮人権法を廃止するよう、国連からの勧告も受けたとしながら、北朝鮮人権法の廃止を「今後の課題」と明示した。報告書はまた、「国際人権規範の国内移行のため、国家人権委員会の役割も重要になっている」、「国際社会の基準を満たしている人権国家としての地位を確立するための積極的に努力していく」とも述べた。国際社会が人権の普遍的規範のために北朝鮮人権法の廃止を要求してきたから、国家人権委がそれを廃止する役割を果たすという意味に見える。

しかし、人権委の説明とは異なり、2017年、UPRで韓国の北朝鮮人権法を廃止せよと要求した国は、『北朝鮮』だけだった。当時、審議には国連加盟国99ヶ国が参加し、95ヶ国が218個の勧告を出した。このうち、北朝鮮だけが、北朝鮮人権法が「反人権的だ」とし廃止を勧告した。米国・ドイツなど一部の国が韓国の国家保安法について改正や見直しを勧告したことはあるが、北朝鮮人権法について言及した国は他には無かった。それでも人権委は、北朝鮮人権法に対する北朝鮮の反発を、国連が勧告したと事実を歪曲したのである・・>>

 

K(北朝鮮)が言っただけのことを国連のK(勧告)だとして廃止頑張りますと宣言したK(韓国)のK(国家)人権委員会。なかなかのものです。思わしくない意味で。

そして、今開かれている国連人権委員会で、韓国の外交部次官が『慰安婦は普遍的人権問題だ』と発言し、日本側が反発する場面がありました。日本は委員会が終わる前にこの件に正式反論する、との話も。『政府公式合意』と言った直後に、韓国はまた慰安婦合意に違反しました。でも、あまり報道されない部分があります。韓国の外交部次官は、その後、北朝鮮人権問題で「それは問題です。大きな問題です」としながら、「でも、その問題で北朝鮮への人道的支援を止めてはならない」としながら、北朝鮮への支援を主張しました。この部分は、中央日報です

 

<<・・(※北朝鮮の人権問題を言いながらも)しかし、具体的に北朝鮮の人権の実態についての言及や直接的な批判はなかった。昨年9月、北朝鮮軍が西海で海洋水産部公務員を射殺したことについて、国連がすでに直接懸念を表したのに、チェ・ジョンムン外交部次官は演説で、このような内容を含めなかった。北朝鮮に抑留された韓国民7人や、他の拉致被害者と国軍捕虜問題も取り上げていなかった。代わりに、チェ次官は、北朝鮮に対する人道的支援の必要性を強調した。経済制裁とコロナ19、自然災害などによる北朝鮮の困難に言及し、「北朝鮮の人権状況に対する懸念のせいで、北朝鮮の人道的支援への関心が邪魔されてはいけない」と述べた。人権を理由とした制裁のせいで、人道的支援が止まってはいけないという趣旨の発言だ・・>>

今回の国連人権委員会、事前に、北朝鮮の人権問題、そして韓国の対北ビラ禁止法などが議題になると言われていました。米国も3年ぶりにオブザーバーとして参加しました。

 

 

 

拙著のご紹介♨・・以下、拙著のご紹介となります。本の題の部分はアマゾンリンク(アソシエイト)になります。リンクされたページで電子書籍版もお選びいただけます。

新刊<恥韓の根源>、予約受付中です。ありがとうございます!100年前の併合時代、1965年基本条約締結を前後しての時期など、古い記事を考察し、それらから今の韓国の反日思想の矛盾を浮き彫りにしてみました。アマゾンの目次・説明、ぜひ本ブログの紹介エントリー導入部を事前公開しております)もお読みください。「反日」異常事態(2020年9月2日発売)>も発売中です。いわゆるK防疫として表出された、韓国の反日思想の本性である『卑日(日本を見下す)』とその虚しさについて主に考察しました。高文脈文化 日本の行間>は、私が日本で暮らしながら感じた、日本、特に『日本語』の不思議な魅力に関する本です。

本ブログのコメント投稿、VPN・PROXYからはうまくいかない場合があります。リンクはhttpの「h」を消してください。サブブログに議論エントリー(1~3)と雑談エントリーを用意しました。サブブログは、コメントに返信可能な仕様です。長くなりそうな話にはサブを利用してください。シンシアリーはツイッターを利用しています。99%更新告知ですが、たまに旅行先の写真とか載せますので、よかったら覗いてみてください。