韓国紙「米国が日本を『世界全域のコーナーストーン』と言った」

朝鮮日報が、米国側が日本と韓国に対して使う表現が変わってきた点を記事にしました。韓国に対しては『東北アジア』に範囲を制限し、日本に対しては『インド太平洋及び世界全域』と範囲を広げたというのです。韓国との首脳通話でインド太平洋という単語を使わなかったことは前にも韓国の一部の専門家によって指摘され、本ブログでも紹介したことがありますが、日本を『インド太平洋及び世界全域のコーナーストーン』と呼んだのは、マスコミ記事では初めて見ました。以下、朝鮮日報の記事から部分引用してみます。

 

<<米国務省が14日(現地時間)、米日関係の重要性を重ねて強調した。15日から始まるトニーブリンケン国務長官とロイド オースティン国防長官の訪日日程を控えて、「割れることのない米日同盟の再確認」というタイトルのプレスリリースを出したのだ。国務省はこの日、英語基準で1200字を超える資料で、米日が共有する価値と両国民の友情、経済的紐帯束、安全保障協力などに紙面を割いて、中国牽制を最優先に置いたインド太平洋戦略をもう一度刻印させた。

ただ、韓国と関連しては、韓米日3者協力を論じながら簡単に言及するレベルにとどまり、「韓国が現在の戦略的あいまいさを維持する場合、米日密着が固定化され、韓国が孤立することもありえる」という懸念が重くなりつつある。

 

国務省はこの日、スポークスマン名義で発表したこの資料で、2人の長官の今後の予定を明らかにした後、「米日同盟は、60年以上、インド太平洋と世界全域の平和、安全保障、繁栄の礎石(cornerstone)の役割をしてきた」と評価したコーナーストーンは、ホワイトハウスが去る1月、米日初の首脳通話と関連したブリーフィングでも使用した用語である。今回が当時と異なる点は、「インド太平洋のコーナーストーン」から「世界全域のコーナーストーン」に範囲が広くなった点だ。

 

先に米日首脳通話の後に行われた韓米首脳通話でバイデン政府は韓米同盟を「北東アジアの平和と安全保障の核心軸(linchpin)」と表現したことがある。米国側が判断する韓米同​​盟の領域が、既存の「インド太平洋と世界全域」から北東アジアに縮小されたことを端的に示した例であり、中国を牽制するために、インド太平洋戦略を重視している米国が、アジア同盟との関係にインド太平洋という単語を入れなかったのは、異例という分析もあった。

 

この日の資料で、韓国の孤立化が懸念される部分は他にもある。国務省は、米国と日本の間の経済的繋がりを7つもの項目で説明した点である。実際、米日共通の価値観など、残りの小主題の項目数は、4つを超えなかった。

米国が貿易戦争を始めとして全方位的な対中国圧力を予告した状況で、このように、日本との経済協力を強調したのは看過していいことではない。さらに、日本はすでに米国、日本、インド、オーストラリアで構成された非公式安全保障協議体クワッド(Quad)の実質的な事務局の役割をし、米国と急接近している状況である。米国がそれぞれの国と連携して対中国前線を組む中で、中国と地理的に最も近い韓国と日本の中で、日本と緊密に協力する場合、韓国の立地は自然と縮むしかない。

 

国務省が日本とのエネルギー、インターネット分野での協力に傍点を置いた点も注目に値する。親環境転換のためのエネルギー市場の拡大は、バイデン大統領が候補だったころから主要政策として掲げた。また、米国が中国に脱・石炭を要求して圧力をかけている分野でもある。

IT(情報技術)分野でも米国はHuawei社などの中国企業の勢力拡大を牽制している。国務省はこの日の資料でも、中国を意識して、「米日は5Gネットワ​​ークなどのインターネットベースの施設の拡充において、信頼できる業者だけ利用することに努めている」と述べた。

国務省はこの日、日本が中国と領土権紛争を繰り広げている尖閣諸島(中国名・釣魚島)が米日安保条約5条の適用範囲に該当するという立場も再確認した・・>>

 

記事の全般的な趣旨は、「韓国の記事だから」で大まかに理解できます。でも、何か根本的な勘違いをしているような気がします。韓米同盟を『朝鮮半島』に制限してほしいと願っているのは、韓国です。この部分、聯合ニュースより引用してみます

<<・・米国は2019年、「韓米同盟の危機管理覚書」を改正することを韓国政府に要求したのに続いて、昨年の第52回韓米安保協議会(SCM)でも、覚書を新しくしようと繰り返し要求した。覚書には、連合危機管理の範囲を「韓半島有​​事の際」に限定する内容が含まれている。しかし、米国側は「韓半島有​​事の際」だけでなく、「米国の有事の際」というフレーズを追加し、米国が安全保障の脅威だと評価する領域まで、危機管理の範囲を広げる立場を提示したことが分かった。

もし「米国の有事」まで連合危機管理の範囲を拡大する場合、南シナ海など、韓半島の外で行われる米国の軍事作戦領域にまで在韓米軍や韓国軍が派兵されて協力する根拠とされるだろうと、専門家たちは指摘する・・>>

2019年が初めてなのかは分かりませんが、韓国はそれからずっと拒否してきました。なのに、今になって「なんで韓米同盟を東北アジアに限定するのか」と言ったところで、意味ないでしょう。あと、未確認ではありますが・・記事は「米国側が判断する韓米同​​盟の領域が、既存の「インド太平洋と世界全域」から北東アジアに縮小されたことを端的に示した例であり~」としていますが、私が知っている限りだと、米国側が韓米同盟を世界全域のリンチピンだと話したことはありません。

 

 

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