米国「北朝鮮の非核化」 /北朝鮮「朝鮮半島の非核化」 / 韓国「『韓(朝鮮)半島の非核化』がもっと正しい」

本ブログでも何度か取り上げた内容ですが、米国が最近になって『北朝鮮の非核化』と表現するようになりました。しかし、チョン・ウィヨン韓国外交部長官は、わざわざ「韓半島(朝鮮半島)の非核化がもっと正しい表現だ」と話しました。韓国はすでに核を放棄したので、朝鮮半島の非核化のほうが正しい、というのです。保守系ネットサイト「ペンアンドマイク」が、米国側の元高官の主張を引用し、この発言の問題点を指摘しています。これは大きな意見の差であり、バイデン政府は、この差を受け入れるか、拒否するかのどちらかの選択をしなければならないだろう、というのです。以下、ペンアンドマイクの記事から部分引用してみます。

 

<<・・チョン長官が記者会見で言及した「韓半島の非核化(denuclearization of Korean Peninsula)」(※韓国のチョン・ウィヨン外交部長官が『韓半島の非核化がもっと正しい表現だ』と話したこと)は、北朝鮮が主張する「朝鮮半島の非核化」の英文表記を韓国式(※朝鮮半島→韓半島)に呼んだものである。「朝鮮半島の非核化」は、韓半島地域からすべての核脅威を除去するという意味で、北朝鮮が脅威とみなす韓米同盟、在韓米軍、アメリカの核の傘を朝鮮半島から削除することを意味する。

米国務省は、「韓半島の非核化」の代わりに「北朝鮮の非核化(denuclearization of North Korea)」という表現を使用する理由は、北朝鮮の不法な大量破壊兵器(WMD)プログラムが国際社会の平和と安全への脅威になることを強調するためだと述べた。米国務省スポークスマン室は18日(現地時間)チョン・ウィヨン長官の発言に対する自由アジア放送(RFA)のコメント要求に、「北朝鮮の非核化という表現は、新しいものではなく、複数の国連安全保障理事会決議に記載されているように、北朝鮮の大量破壊武器プログラムが違法であり、国際社会の平和と安全への脅威になるという事実を強調するためのものだ」とした。また、スポークスマン室は「北朝鮮の不法な核弾道ミサイルプログラムと、この技術を拡散しようとする北朝鮮政権の意志は、国際平和と安全保障に深刻な脅威であり、地球全体の核不拡散システムを毀損する」とした。

 

エヴァンス・リビア元米国務省東アジア太平洋担当首席副次官補はこの日、RFAに「北朝鮮の非核化」と「韓半島の非核化」は違う概念だとし、チョン・ウィヨン長官の発言は、米国と韓国が非核化の範囲と内容で立場が異なることを示しているものだと指摘した。リビア氏は、「北朝鮮が頻繁に明らかにしているように、韓半島の非核化とは北朝鮮の非核化を意味するのではなく、北朝鮮が脅威とみなす韓米同盟、在韓米軍、アメリカの核の傘をなくすという意味だ」、「にもかかわらず、韓国政府は北朝鮮が好む『韓半島の非核化』という表現を何の問題もなく使用している」と指摘した。

続いて「バイデン政権は韓国側とは異なり、最近『北朝鮮の非核化』と具体的に表現している」とし「これは北朝鮮が言う『韓半島の非核化』を容認しない点を明確にするためのものだ」とした。

 

米中央情報局(CIA)政策分析官を務めたスー・キム 米ランド研究所分析官はこの日、RFAに、チョン・ウィヨン長官の発言は、北朝鮮問題と関連し、非核化の定義と優先順位で、韓米間に差があることを確認してくれたとした。キム分析官は、「チョン長官の発言は、米国の外交・国防長官が韓国を初めて訪問した時に出てきたという点で、今後、北朝鮮問題に対する韓国の立場が変わらないことを示している」とし、「バイデン政権は、韓国のそのような立場を受け入れるか、または今回さらに確実になったその違いを拒否するか、どちらかにすべきであろう」とした。

 

一方、韓米は今回の共同声明で、北朝鮮に対する外交的立場を完全に合意できなかった点も指摘した。韓米長官は「韓米間の完全調整された対北戦略の下に、北朝鮮問題を扱われなければならないということで、意見を共にした」とし「現在進行中の米国の対北朝鮮政策見直しに関連しては、高位級協議を続けていくことにした」と明らかにした・・>>

 

2018年、トランプ政府のときにも、国務省に対してある記者が同じ質問をしたことがあります。「北朝鮮の非核化と朝鮮半島の非核化は同じ意味なのか」と。その際、米国務省は「朝鮮半島の非核化と北朝鮮の非核化は同じ意味だ」と答えました。あのときはまだ首脳会談が話題になっていた頃だから、同じ意味でも使う用語を北朝鮮側に配慮していたのかもしれません。それが、やっと『本来の意味、本来の用語』に戻ったわけです。でも、それを韓国の外交部長官が『朝鮮半島の非核化のほうがもっと正しい』とわざわざ是正した・・となると。この差を受け入れるか、拒否するか。さて、バイデン政府の次の動きが気になります。

 

 

ありがとうございます。新刊が発売中です!

拙著のご紹介♨・・以下、拙著のご紹介となります。本の題の部分はアマゾンリンク(アソシエイト)になります。リンクされたページで電子書籍版もお選びいただけます。

新刊<恥韓の根源>、発売中(2021年2月28日)です。ありがとうございます!100年前の併合時代、1965年基本条約締結を前後しての時期など、古い記事を考察し、それらから今の韓国の反日思想の矛盾を浮き彫りにしてみました。アマゾンの目次・説明、ぜひ本ブログの紹介エントリー導入部を事前公開しております)もお読みください。「反日」異常事態(2020年9月2日発売)>も発売中です。いわゆるK防疫として表出された、韓国の反日思想の本性である『卑日(日本を見下す)』とその虚しさについて主に考察しました。高文脈文化 日本の行間>は、私が日本で暮らしながら感じた、日本、特に『日本語』の不思議な魅力に関する本です。

本ブログのコメント投稿、VPN・PROXYからはうまくいかない場合があります。リンクはhttpの「h」を消してください。サブブログに議論エントリー(1~3)と雑談エントリーを用意しました。サブブログは、コメントに返信可能な仕様です。長くなりそうな話にはサブを利用してください。シンシアリーはツイッターを利用しています。99%更新告知ですが、たまに旅行先の写真とか載せますので、よかったら覗いてみてください。