ベルリン・ミッテ区、慰安婦像の問題で再び対立・・「特定国家を連関させない、別の像にすればいいではないか」

即刻撤去にならなかった時点ですでにドイツのスタンスはガッカリものでしたが、さすがにそれから相応の負担を感じたのか、慰安婦ではない「別のもの」に取り替える案が議論されている、とのことです。もともと慰安婦像は1年の期限限定でしたが、韓国人団体やミッテ区、左派政治家たちは「永久設置」すべきだとも主張し、決議案(法的拘束力は無いと聞きますが)を出したりしました。

そこで、中道右派議員たちが「とりあえず1年(9月)で撤去して、テロや戦時暴力などを扱った別の像を永久設置すればいいじゃないか」という案を出しました。もちろんこちらは慰安婦とかではなく、幅広いテーマ(テロなども含めて)のものとなります。像の写真を見るだけで気持ち悪いイメージしかありませんが、ドイツでの現状を示す情報でもあります。以下、東亜日報の記事から部分引用してみます。

 

<<昨年、日本の強力な抗議で撤去されるところだったドイツ ベルリン ミッテ区の「平和の少女像(※以下、慰安婦像)」を、他の象徴物に交替する試みが区議会内であった事実が、一歩遅れて知らされた。ミッテ区もまた18日区議会が議決した「慰安婦像永久存置決議案」に微温な反応を見せており、慰安婦像が設置許期間の今年9月以降、再び撤去の脅威に直面するのではないかという懸念が提起される。

 

ドイツの韓人市民団体「コリア協議会」によると、ミッテ区議員と区役所の関係者は、10日、中道右派の自由民主党議員らが提出した「女性の性暴力の記憶のための平和の像公募」の案件を審議した。慰安婦像の1年存置を保証するものの、特定の国と連関する象徴物ではなく、戦争、テロ等が起こしている女性への暴力弊害を告発し、再発防止と女性の人権向上のメッセージを込めた「普遍的象徴物」を永遠設置しようという内容が骨子だ。

 

自由民主党の試みについて緑色党、社民党などは、「新しい象徴物と慰安婦像を関連付けてはいけない」と反対した。これに自由民主党側もまた、来月再び会議を開くと対抗している状態だ。自由民主党が推進する新しい象徴物が建設されると、慰安婦像存置に大きな影響を与える可能性があるとの予測が出ている。

ハン・ジョンファ コリア協議会代表は、東亜日報との電話インタビューで、「女性への暴力全体をカバーする普遍的な記念碑や象徴を建設しようとする試み自体が、既存の慰安婦像を韓日葛藤の産物であり、普遍的ではないとする視点を反映したもの」と指摘した。

彼女はミッテ区に提出された「慰安婦像永久存置決議案」の処理期限が5月10日なのに、区は継続処理を先送りしながら微温な反応を見せているとした。設置許可期間が終わる9月には16年間も長期執権したメルケル現首相の後継者が決定される総選挙が実施される。ドイツの未来を左右する大政治的なイベントがあるだけに、慰安婦像設置案も総選挙に埋もれてうやむやになるのではないかという懸念が提起される・・>>

 

 

妙ですね。韓国側が主張していたのは、「これは日本に対するものではなく、戦時女性人権そのものに関する像だ」でした。なのに、事前に決めていた期限が終わり、同じテーマの像(かなにか)を建てるというのに、なんで反対するのでしょうか(棒

私見ですが、新しい象徴物・・適当に言うと「全般の像」が何かの形で戦時女性人権問題に触れるものなら、ミッテ区からすると「頭の痛い」慰安婦像の再設置を不許可する名分にもなります。公園内に同じテーマのものが永久設置されているから、と。とはいえ、記事にもある通り、選挙シーズンになるとこの件を気にするドイツ人がどれぐらいいるかは微妙ですが・・・

 

 

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