文大統領が、米国に「中国との協力」を、バイデン大統領に「北朝鮮との対話とシンガポール(米朝首脳会談)合意事項の履行」を要求しました。特に後者の場合、ニューヨーク・タイムズは「文大統領が、~と警告した」という表現を使っている、とのことです。ほぼ同じタイミングで、文大統領はロシアのワクチンを検討するように、と指示を出しました。まず、中央日報の記事から部分引用します。
<<「アジア国家間の協力を強化することは、未来をリードして危機に備えるために重要だ」(ボアオ・アジア・フォーラム、映像メッセージ)。「北朝鮮と気候変動を含む世界的な関心の懸案について、中国と協力しなければならない」(ニューヨークタイムズのインタビュー)。
20日と21日、ムン・ジェイン大統領がそれぞれ中国と米国に向けて発信したメッセージだ。米国バイデン政権が半導体サプライチェーンを媒介として対中国包囲網戦略を具体化する状況で、中国には「アジアの協力」を強調し、米国には「中国との協力」を要求したのだ。
文大統領は、今回の会議に続き、来月下旬にワシントンでバイデン大統領と初の韓米首脳会談を控えている。首脳会談を前後してバイデン政府の新しい対北朝鮮政策の方向が決定される予定である。韓米同盟を骨子とした韓国の外交状況にも決定的な契機になる可能性が大きい。
文大統領はこれと関連し、前日のニューヨークタイムズのインタビューで、バイデン大統領に「今、北朝鮮と対話しなければならない。非核化は、韓国の生存問題」とした。トランプ大統領の対北朝鮮政策については、「スタートを切っただけで完全な成功をおさめることができなかった」と言いながらも、トランプ大統領とキム・ジョンウン、北朝鮮国務委員長が合意した2018年にシンガポールの合意を履行するようにと要請した。インタビューでは、「文大統領が警告した」という表現を使っており、強い語調での要求だったと思われる・・
・・しかし、外交情報筋の間では、文大統領が会議の直前に米・中に出したメッセージに関して、「核心同盟である米国に誤ったサインを与える恐れがある」という懸念が少なくない。パク・インフィ梨花女子大教授は本紙に、「韓半島の状況をはじめ、貿易構造も、米・中友好関係が必要であるのは当然だ」と言いながらも「しかし、米政府発足以来、外交及び安全保障政策を策定する段階で、あえてアメリカに誤解を与える恐れがある発言をする必要があったのか疑問だ」と述べた・・>>
もしこれが本当に「バランス」を気にする人の発言なら、中国には「米朝会談を支持してほしい」としたはずです。でも、そうではありません。アジアとの協力といっても、結局は韓国をかわいがってほしい、というだけでしょう。
あと、ワクチンというのが単に効能だけではなく(もちろん効能のほうがもっとも大事でしょうけど)「外交の手段」になってしまったのが昨今の切ない現実ですが・・そんな中、文大統領がロシアのワクチンを検討するように、と指示したことが分かりました。ここはSBSです。
<<ムン・ジェイン大統領が、ロシアが作ったコロナ19ワクチンの導入の可能性を検討するように指示した事実が、当社の取材の結果、確認されました。ロシアのワクチンを既に接種している国もあり、そのような国の事例とともに、また副作用があるのかまで全体的に調べてみろと指示しました・・・スプートニクV導入の問題は、与党側の大統領候補であるイ・ジェミョン京畿道知事も取り上げたことがあります・・>>
最初の記事には何故か「誤解」「誤ったサイン」という表現が目立ちますが、本当に「誤解」や「誤ったサイン」なのでしょうか。ある意味、外交王という言葉も合ってるのかもしれません。ただ命じるだけで何もせず、命令した通りにならないと怒る、悪い意味での「王」ですけど。
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