2018年のものですが、韓国の小学生(6年生)社会教科書に関する記事を一つ紹介します。2016年、慰安婦合意の影響で、小学生教科書から「慰安婦」という用語が削除されたことがあります。当時、朴槿恵政府は「小学生たちに教える用語ではない」としましたが、強く非難され、教師たちが「教科書どおりに教えない」宣言をし、市民団体が「私たちが教材を作る」と教科書完全拒否運動を展開しました。それから、文在寅政府になった2018年から、また教科書に慰安婦記述が復活しました。その際の、2018年3月5日京郷新聞の記事です。
<<前政権で小学校社会科教科書から消えた「日本軍慰安婦」についての説明が、今年新学期の教科書でよみがえった。 「10月維新(※朴正煕政府の戒厳令強化時期。明治維新から来たネーミングだと言われています)は「維新独裁」に、「大韓民国樹立」は「大韓民国政府樹立」に正された。
5日、全教組(全国教職員労働組合)の小学校歴史教師会によると、新学期から使う小学校6年生の1学期の社会科教科書には、日本軍慰安婦関連の写真と説明が新たに掲載された。昨年まで使用された教科書には、写真や「慰安婦」という表現は無く、「連行された人々の中には、女性も多かったが、その中で強制的に戦場に連行された若い女性は、日本軍に多くの苦痛を受けた」とだけ書かれていた。新しい教科書には、慰安婦被害者の写真と一緒に「植民地韓国の女性だけでなく、日本が占領した地域の女性まで、強制的に日本軍慰安婦として連行されて、ひどく苦しめられた」という説明が追加され、慰安婦という用語も復活した。
「慰安婦」という表現は、2015年末の慰安婦合意直後の2016年の教科書から消えた。朴槿恵政権の教育部が、中・高校歴史教科書を国政化する作業に拍車をかけていた時のことだ。教育部は当時、「小学校の発達水準を考慮して、慰安婦という表現を消しただけだ」という苦しい釈明を出したが、反発が強かった。小学校教師たちは、「教科書に書かれた通りの歴史など教えない」と集団宣言を行い、複数の教育委員会が歴史を教えるための補助教材の執筆に乗り出した。
今年の教科書では、他にも2016年版社会教科書で論争が多かった複数の叙述を正した。1948年政府樹立を「大韓民国樹立」と表記したのは、臨時政府と独立運動史を大韓民国の歴史の一部として見なければならないという主流の歴史学界の見解を反映して、「大韓民国政府樹立」に直した。
5・16軍事政変(※朴正煕氏の軍事クーデター)と維新独裁を美化したという論議をかもした叙述も修正された。以前の教科書では、「政府が4・19革命(※李承晩氏を追い出した大規模デモ)以後、各界各層の要求に適切に対応できない状況に置かれ、朴正熙を中心とする一部の兵士が国民生活の安定と共産主義反対を主張して軍隊を動員して政権をとった」とされていた。新しい教科書では、「当時、政府が経済を成長させるために立てた計画を理由に、軍隊を縮小しようとすると、これに不満を抱いた朴正煕を中心とした一部の兵士が政府の無能と社会の混乱を口実に軍隊を動員して政権を獲得した」に変わった。
「維新憲法」または「維新体制」、「維新憲法による統治」などと表現された1972年10月維新も。「維新独裁」と明示した。 1962年から実施された経済開発5カ年計画の主体は、「朴正煕政府」から「ウリナラ(韓国)」に変わり、「多くの分野ですべての国民が努力した結果、輸出額が増え、経済規模が大きくなった」という表現を入れて、経済成長の功績を国民に回した。
ただし、いろいろ議論された「自由民主主義」という表現は、見出しの題としてそのまま残った。現在小学校6年生に適用されている2009年の改正教育課程上の用語が変わっていないからである。全教組は、「政治的な議論の余地がある『自由民主主義』という用語を使用するかどうかは、今後の教育課程改訂の過程で整理する必要がある」とし「小学校歴史教科書も中・高校のように検認定システムに切り替える必要があり、権力の利害関係に振り回されることなく、さまざまな解釈を認める歴史教育をすることができるだろう」と明らかにした>>
ソース記事にある画像には、こう書いてあります。「1930年代以後、日帝は中国大陸を侵略し、アジアと太平洋いたりところに侵略戦争を拡大した。日帝はウリナラから戦争に必要な人と物資を強制に連れていき、奪った。
日帝は韓国人学生と青年たちを戦場に連れていき、大勢の韓国人を鉱山や向上に送り酷く働かせた。連れて行かれた人の中には女性も多く、その中で強制に戦場に連れて行かれた若い女性たちは日本軍から多くの苦痛を味わった。
日本軍慰安婦・・植民地韓国の女性だけでなく日帝が占領した地域の女性たちまで強制に日本軍慰安婦にされひどく苦しめられた
そして日帝は韓国に軍需(軍需・・武器など軍事に必要な物資)工場を建設し、戦争に必要な武器を作るために地下資源や金属を強制に奪っていった。また軍人たちの糧食になれそうな米、麦、じゃがいも、さつま芋などもたくさん奪っていった」。
全ての文章が「連れて行かれ」「奪われ」「強制に」「苦しめられ」になっています(汗)。ちなみに、ソース記事に載っている内容ではありませんが、この教科書、「強制労役された私たち民族」というチャプターで、例の北海道の日本人労働者の写真を「強制労働されている私たち民族」として載せていました。また、ろうそく集会を『社会共通の問題を平和的に解決するためのものです』などと褒める内容も載っています。教科書執筆時期を考えると、ずいぶん仕事が早いものです。
※何か(本ブログ的に)大きなニュースが無いなら、今日はこれで更新終了となります※
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