日本政府関係者「米国の顔を立てた」

日韓外相会談が行われました。驚きました。なんと、ちゃんと椅子に座って20分もやったそうです。韓国側からも「無し」または「立ったまま挨拶だけ」という予想が主流だったのに、驚きです。内容は、新しいことは何もありません。韓国のチョン・ウィヨン外交部長官は、慰安婦・元徴用工(韓国で言う強制徴用)問題で日本側に「正しい」歴史認識を注文し、処理水のことで日本の決定を受け入れられないとした、とのことです。日本の茂木敏充外相は「日本が納得できる案を、韓国が用意すべき」「現金化は絶対に受け入れられない」を話した、と。

日本側の記事も韓国側の記事も、これ以上の具体的な話はありません。相応の挨拶など本題と関係ない時間と、通訳にかかる時間まで考えると、片方が発言できる時間は長くて10分。そう早口言葉でもなかっただろうし、これ以上を話す時間もなかったでしょう。

 

個人的に、本件に関する記事の中でもっとも興味深かったのは、朝日新聞の「日本政府関係者は『茂木外相が米国の顔を立てた』と解説した」という一行です。つい昨日のエントリーで、「これでは、会談ができなくなるのが普通ではないでしょうか。もし米国の顔を立ててやるために日韓会談があったとしても、どうせ『平行線だった』な短い記事で終わりでしょう」と書いたばかりですが、同じ表現が朝日新聞の記事に載るとは。

 

日米の間でどんな雰囲気だったかは分かりませんが、もしこの関係者の話が、言葉のままの意味で、日本としては韓国との会談の予定が無かったのに「アメリカが困るから(日米韓会談の直後なのに日韓会談が無いと3国共助を主張する米国が困る)」という意図で韓国と会談をした、となると・・韓国としては「会談を要求したのに日本が応じてくれなかった」という甘えもできなくなっただけでなく、むしろ日本が韓国を使ってアメリカに貸しを作ってやったという見方もできます。

 

以下、朝日新聞の記事を部分引用して終わりにします。

<<・・日本外務省の発表によると、茂木氏と鄭氏(※チョン・ウィヨン氏)の会談は20分間行われた。茂木氏は、韓国の裁判所が日本政府に元慰安婦らへの賠償を命じた判決をめぐり、韓国側に改めて適切な措置を講ずるよう求めた。また元徴用工訴訟をめぐり、日本企業の資産が売却される「現金化」は「絶対に避けなければならない」とも指摘。日本側が受け入れ可能な解決策を早期に示すよう促した。

一方、韓国外交省の発表によると、鄭氏は茂木氏に対し、元慰安婦や元徴用工の問題について「日本側の正しい歴史認識がなければ過去の歴史問題は解決できない」と強調し、韓国側の立場を説明した。また、鄭氏は、日本政府が東京電力福島第一原発の処理水を海洋放出する方針を決めたことについても言及。「周辺国と十分な事前協議がなかった」として、決定に反対する意思を伝えた。そのうえで、「汚染水の放流は韓国国民の健康と安全、海洋環境に潜在的な脅威を与える可能性がある」と述べ、慎重な対応を求めた。

両外相は日韓関係を健全な関係に戻すべく、外交当局間の意思疎通を継続することで一致した。米バイデン政権は対中国、対北朝鮮の戦略として、日米韓3カ国の連携を特に重視している。日韓関係改善の見通しが立っていないなかで今回、会談が実現した背景には米国の意向もありそうだ。日本政府関係者は「茂木氏が米側の顔を立てた」と解説した>>

 

 

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