韓国政府、米国の対北政策に韓国の意見を反映してもらうかわりに「日韓関係改善の努力」を約束か・・政府は否定

韓国政府が、米国の対北政策に韓国の意見(シンガポール宣言の継承、など)を部分的に反映してもらうかわりに、「日韓関係の改善」を約束したという報道がありました。韓国政府はさっそく否定しました。シンガポール宣言とは、米国と北朝鮮が平和と繁栄のための新しい米朝関係を目指すという内容が核心です。韓国がこの件を大事にしているのは、万が一にもあるかもしれない、北朝鮮への武力使用などを防ぐ名分になるからです(個人的な意見ですが)。しかし、最近、「韓国政府が(マスコミ記事を、いちいち)否定した」なフレーズの付く記事が多すぎる気もします。まず聯合ニュースから引用してみます

 

<<外交部は17日、「政府が、米国の対北朝鮮政策に政府の立場を反映するためにバイデン政権が望む韓日関係の改善を努力することにした」という報道を否定した。外交部はこの日、取材陣に送ったテキストメッセージで「韓国政府がバイデン政権に、韓日関係改善の努力を約束する代わりに、シンガポール宣言継承など、韓国政府が望む対北政策を反映させたという報道は全く事実ではないだけでなく、悪意のある報道だ」と明らかにした。

外交部は、「韓米両国は、米国の対北朝鮮政策の検討の全過程で緊密に協議しており、韓国政府は、この過程で北朝鮮政策と他の外交懸案と連携したり、検討したりしたことは無い」と説明した。続いて「韓米首脳会談を控えて、事実に基づかない推測性報道は、私たちの国益に全く役に立たない」と述べた・・>>

 

もう少し調べて、元ソースである「毎日経済」の記事を読んでみました。この記事によると、韓国側が『シンガポール宣言を継承して』と要請すると、米国側は『日韓関係改善が先だ』と答えた、とのことです。すなわち韓国側が先に「努力はします」と言ったのではなく、米国が韓国に「言わせることができた」という読み方もできます。毎日経済を引用してみます

<<政府が、ジョー・バイデン米政府に韓日関係改善の努力を約束する代わりに、シンガポール宣言継承など、韓国が希望する対北政策をかなりの部分反映させたことが、17日に確認された。複数の外交筋によると、政府は昨年末、バイデン大統領が当選すると、大統領府国家安保室と外交部を中心に対米説得に乗り出した。核心は、前任のドナルド・トランプ政権で行われた米朝シンガポール宣言、段階的非核化戦略などをバイデン政権が受け入れるようにすることだった。

一方、韓米日3角協力の復元を外交最優先に掲げたバイデン政権は、これに対する反対給付として「韓日関係の改善」を要求した。政府関係者は、「米国が望むのは同盟強化である。ここに集中してくれれば、対北政策では韓国の意思を最大限反映してくれるという立場だった」と明らかにした。ある外交筋も、「昨年末、米国務省が『韓日関係を改善すると、対北政策では韓国が望むものを含めてやる』と韓国政府に話したと聞いている」と述べた。最近、対北政策の検討を終えたバイデン政権が、シンガポール宣言継承を取り上げ、私たちの政府が積極的に韓日関係改善の意志を示すこと、それは二つの政府間の利害関係が一致した結果だという。実際、バイデン政権発足以来、韓国政府の対日政策は180度変わった・・>>

 

1月の慰安婦裁判(2回目)が急に延期となり、4月に「主権免除だお」という判決が出たことも、無関係ではないかもしれません。しかし、この件、「米国は、中国問題に比べ、北朝鮮問題をあまり重要に思っていない」とも言えます。重要だと思っている問題なら、同盟とは言え『他国』同士の関係改善努力に米国が譲ったりはしないでしょう。それからのバイデン氏の方向性を考えても、米国が韓国に日韓関係改善を要求したのは、対中政策での日米韓協力をアピールするためだった、と見るべきではないでしょうから。

この話があったのは去年末。それからの韓国の動きが、米国の言う「日韓関係改善の努力(≒中国に対する日米間協力)」としてふさわしいのかどうか。米国が満足しているのかどうか。気になるところです。

 

 

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