昨日、「もし文大統領がオリンピック(開催式など)に参席しても、首脳会談は難しい」というエントリーがありました。率直に言って、その時点でこの議論はもう終わったものだと思っています。首脳会談が難しいと分かっていても文大統領がオリンピック開催式に参席すると言うなら、開催国である日本として『来るな』と『露骨には』言えません。迂回的には言えますけど。それでも来るなら(これはこれですごい)、一人の客としておもてなしをすればそれだけです。しかし、韓国では、まだまだこの件が話題になっています。行く、行かない、やはり行くと聞いたけど、いやそれが行かないらしいよ、そんな感じで各メディアの記事もカオス状態です。
そんな中、過去エントリーで紹介した内容以外に、もう1つ、日本が韓国に『来ないほうがお互いのため』という迂回的なメッセージを送っていることが分かりました。韓国側にまだ招請していない、とのことです。韓国大統領府は、プライドの問題もあるからか、「先にこちらから言い出すわけにもいかない」となかなか動けないでいるようです。以下、韓国日報の「日本の公式招請も無いのに・・文大統領訪日、どうすればいい」という哀愁の漂う(?)題の記事から引用してみます。<<~>>が引用部分となります。
<<東京オリンピック開催が一ヶ月後に迫ってきて、文在寅大統領の開会式出席の可否も関心事になってきた。大統領府は文大統領の訪日を、韓日関係改善の好機としたいところだが、問題は、日本政府が韓国が望むようなキレイな「絵」を用意してくれるかわからない点にある。さらに、日本側は文大統領を公式招請する、実務的な誠意すら見せておらず、政府は実益がない限り、あえて開幕式に出席を押しでる理由もないと判断していることが分かった・・
・・まず、首脳の訪問に必要な基本的な手順の協議もまだだ。複数の政府関係者によると、日本側は、韓国の文大統領を招待する趣旨の意見表明をしていないという。ある外交筋は、「外交チャンネルを通じた主催国からの招待が無い状態だ」と「大会を目前にしても、日本が何もしないのに、私たちが先に行きます、行きませんとか言えないではないか」と話した。
普通、オリンピック首脳外交は、普通、国際オリンピック委員会(IOC)より外交当局が疎通の窓口として活用される。この時、主催国首脳と外賓間の出会いのレベルと形式が自然に決まる。これに関連する日本側からの言及が全くないということだ。そのため、政府は、韓日首脳会談を前提とした文大統領の東京訪問を、日本が受け入れるつもりがないものだと把握している。
日本が硬い態度で一貫しており、大統領府でも文大統領の開会式出席に否定的気流が広がっている。大統領府関係者はこの日、「首脳会談が前提でないなら、日本に行く可能性はない」と言い切った。別の関係者も「(訪日問題は)いまは議論もしてないし、する雰囲気でもない」と耳打ちした。
政府のこのような認識は、主要7カ国(G7)の首脳会議「学習効果」も作用したとみられる・・・G7会議で文大統領は菅義偉総理に先に歩み寄って挨拶するなど、和解のジェスチャーを送った。両国の実務間では略式会談の共感も形成されていたはずだった。しかし、菅総理は非公式協議に応じないだけでなく、「文大統領が近づいてきて挨拶して、私が応じただけ」と冷淡な反応をした。 「なんとかなるだろう」式の安易なアプローチで突然 東京を訪れても、コーンウォールの屈辱を繰り返すだけだという懸念が出てくるわけである>>
やはり、「先に歩み寄った」を屈辱として受け取っているのがよくわかる内容です。本ブログでも何度かエントリーしましたが、反応があまりにも無茶苦茶でしたので。外交部次官が「先に歩み寄ったと報道するなんて、田舎臭い」と発言したりもしました。韓国側のマスコミが、共同声明が明らかに日本に有利な内容だったにもかかわらず、菅総理のG7は失敗だったと必要以上に熱を上げたのも、そういう認識から始まったものではないでしょうか。そう、ワクチン確保において、韓国の政治家やマスコミが徹底して『韓米首脳会談で米国がワクチン提供!ああすごすぎる!』『米国のワクチン支援リストに韓国がある!日本は無い!』と騒いだのも、いろいろ理由はあるでしょうけど、韓国のネットで菅総理と文大統領が比較される(菅総理がずっと凄いという内容)議論が起きたことが、一因でありました。意外と、ネイバーなど普通のポータルサイトにもそんな意見が結構ありました。
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