北朝鮮問題に関する記事でよく出てくる言葉ですが、韓米ワーキンググループというものがあります。 南北協力事業推進の協議体という形を取っていますが、実は『韓国が米国(陣営)と足並みをそろえるように制御するため』も機構だというのは、公然の秘密です。韓国政府・与党側からは、いままで何度も何度も『南北経済協力の足かせになる』と非難されました。
ちょうど読売新聞には、「先月21日、韓米首脳会談の調整のために訪米した韓国側の人たちが、南北経済協力を対北制裁の例外にしてくれと米国側に要求したが、米国はこれを拒否した」というニュースが流れました。ちょうどその1ヶ月後、韓国外交部は韓米ワーキンググループの廃止を発表したことになります。また、その発表と同日(21日)、米国務省は『韓米軍事訓練の再開について、何も話すことは無い』と話しました。ただでさえ尋常ではなかった韓米関係が、明らかな異常反応を示しています。以下、SBS、朝鮮日報、世界日報から続いて記事を引用してみます。<<~>>が引用部分となります。
<<先月21日、ワシントンで開かれた韓米首脳会談関連の実務調整で、韓国が金剛山観光など南北経済交流事業の対北朝鮮制裁の例外認定を求めたが、米国が拒否したと、読売新聞が、22日、日米韓の外交消息筋を引用して報道した。日米韓の外交筋は、韓米首脳会談後に発表された共同声明に「対北朝鮮アプローチが完全に一致するように調整していくことに合意した」というフレーズを入れたのは、「韓国が単独で北朝鮮支援に出ないように釘を打っておく」という米国の意図が込められているものだと、説明しました。
また、パク・チウォン国家情報院長が先月26日から今月1日まで米国を訪問し、ウィリアム・バーンズ中央情報局(CIA)局長などに会ったことも、米国に対北朝鮮制裁の緩和を改めて要求するためだったと、外交筋は伝えました。昨日、ソウルで開かれた韓米日 北核首席代表会議では、北朝鮮の非核化に関連「迅速な対話の再開」を唱えた韓国と、「国連安全保障理事会の対北朝鮮決議の履行」を主張した米・日との間に、溝が埋まらなかったと読売は診断しました・・(以下、SBSからの引用)>>
<<与党側から「南北関係の足かせ」との批判が絶えなかった韓米両国の実務協議体「韓米ワーキンググループ」が、廃止手順に入った・・・2018年11月に発足した韓米ワーキンググループは、南北協力と制裁問題などを議論するために設けられた・・・しかし、これに対して与党側は、南北関係の改善の試みを防ぐだけで必要ないとの批判が絶えなかった。共に民主党の主要大統領候補である李洛淵(イナギョン)元代表は先月26日、韓米ワーキンググループについて、「いつも干渉ばかりで何も出来ないようにするだけ。バイデン政権時代に無くなるべきだった。見直す必要がある」とした。イ・インヨン統一部長官も公開席上でその運営と機能を再調整する必要があると何度も発言した。北朝鮮もワーキンググループについて、「親米事大主義の罠」と反発してきた。金与正労働党副部長は、昨年6月に「南側が自分で自分の首にかけた縄」と呼んだりした・・(朝鮮日報より)>>
一応、米国側とも競技して『廃止を検討することに合意した』となっていますが、先の読売新聞の記事のニュアンスからすると、米国が何も考えずに『縄』を解く理由はないと思われますが・・裏で何があったのでしょうか。また、個人的には、どうしても「ワクチン提供」とつなげて考えてしまう、韓米合同軍事訓練(軍事演習)の再開について、ですが・・米国国務省が、「その再開については何も話すことがない」としました。
<<ジョン・カービー米国国防総省スポークスマンは21日(現地時間)、大規模な韓米連合軍事訓練を再開するかどうかに関連し、「発表する内容がない」と明らかにした。カービースポークスマンはこの日のブリーフィングで「8月を含め、近い将来に韓米連合軍事訓練を大規模に再開する可能性があるのか」との質問にこのように答えた。彼は「韓半島の訓練での変化について発表することは何もない」とし「前にも言ったように、私たちが戦略的環境を考慮して継続的に検討し、評価する」と原論的に言及した・・(世界日報より)>>
まだ日付が決まったわけではありませんが、韓国側でも「8月」と予想されています。まだ決まっていないということは・・難しいのでしょう。すでに、日米を中心としたインド太平洋戦略からはほぼ外された形の文政府。何を考えているのか、考えてないのか、考えたくないのか。いつものことではありますが、いまひとつ理解に苦しむ展開です。
※次の更新は午後のいつもの時間帯(14時~16時)になります※
♨ 拙著著のご紹介&お知らせなど♨ 以下、「題の部分」はアマゾンリンク(アソシエイト)になりますのでご注意ください。
<「自由な国」日本から見えた「不自由な国」韓国 韓国人による日韓比較論>が発売中(2021年4月29日発売)です。日本滞在4年目になって、日本で手に入れた日常、そして、ラムザイヤー教授の論文にまつわる話、それらから見えてきた、日韓比較論です。
・新刊<恥韓の根源>が発売中(2021年2月28日)です。併合時代の朝鮮半島のハングル記事、1965年基本条約締結を前後しての記事など、古い記事を考察し、『今』の韓国の反日思想の矛盾を浮き彫りにしてみました。・「反日」異常事態(2020年9月2日発売)が発売中です。いわゆるK防疫として表出された、韓国の反日思想の本性である『卑日(日本を見下す)』とその虚しさについて主に考察しました。他の拙著についてはここにまとめてあります。
・サブブログに議論エントリー(1~3)と雑談エントリーを用意しました。長くなりそうな話にはサブを利用してください。・シンシアリーはツイッターを利用しています。99%更新告知ですが、たまに旅行先の写真とか載せますので、よかったら覗いてみてください。
・本ブログのプライバシーポリシーはこちらになります。