韓国防疫当局、ワクチン185万人分で350万人分の予約を受け付け、混乱が発生

各メディアが「やはりワクチン不足じゃん」という記事を出している中、それでもワクチン接種で「◯日から本気出す」モードの韓国政府。ですが、またもやワクチン不足で一部の年齢帯からの予約を中止する事態となりました。サーバーが落ちたりもしたそうですが、しばらく予約を受け付けていなかったので、予約再開でアクセスが集中、サイトが落ちたのは理解できます。でも、問題はそこではありません。

妙なことに、「予約上限が350万人」としていたのに、予約が185万人の時点で予約が中止となりました。ワクチンが不足していたからです。詳しく何があったかは分かりませんが、ワクチンも確保できずに、その2倍の数の予約を受け付けると発表していたわけです。記事にもよりますが、「モデルナ4千万回分はどこにあるんだ」という不満も出ている、とのことです。それでも大統領は支持率は若干上昇しているそうだから、不思議なものです。以下、<<>>が各記事からの引用部分となります。

 

<<12日0時から開始した55〜59歳国民352万人を対象にした新型コロナワクチン接種事前予約が、中断された。コロナ19予防接種対応推進団はこの日、「今日の午前0時から行われた55~59歳の年齢層の事前予約を一時中断した」とし「55~59歳の予約は、ワクチン需給に応じて確保された予約分について進行するため、今月26~31日 接種分の予約は、中断した」と明らかにした。現在保有しているワクチンが無くなったので予約も受けないという意味だ。推進団は「8月2~7日に施行される接種予約も、確保されたワクチンが尽きると中止する」と説明した・・(朝鮮BIZ>>

 

・・・で、ここまで読むと「あ、352万人も予約が入ったのか」な気がしますが、デジタルタイムズ(ネットメディアっぽい名前ですが、デジタル経済専門で日刊紙も出しています)の報道によると、予約が出来たのは185万人です。ということは、事前には352万人予約受け付けますとしておいて、実は185万人分のワクチンしか用意できないでいたことになります。

<<・・先に推進団は55〜59歳合計352万4000人に12日から17日まで事前予約を受ける計画だった。しかし、ワクチンが底をつき、185万人だけ正常に予約できた。ワクチン接種を予約した対象者は、26日から31日までモデルナワクチンを接種することになる。当局はこの日、予約できなかった接種対象者の予約は19日から再開する方針だ。ワクチン物量不足で予約受付が中断され、50代接種対象者の不満も最高潮に達している。ある市民は「ワクチンも確保できず、予約受付を受けようとしたものではないか」、「確保したというモデルナ2000万人分はいつになったら来るのか」と怒りを爆発させた。

反発が大きくなると、防疫当局は「50代の接種ワクチンは7〜8月にかけて十分予定されている」と火消しに乗り出した。ジョン・ウンギョン疾病管理庁長もこの日のブリーフィングで「モデルナワクチン物量の供給は確定範囲内で、今回予約できなかった対象者は追加で事前予約をすることができるよう案内する」と「モデルナワクチンは毎週順次入ってきている」と述べた。当局は50〜54歳の事前予約や予防接種も19日から再開する予定だとしているが、また大きな混乱が懸念される・・(デジタルタイムズ>>

 

他にはサーバーが落ちたーな内容もありますが、そういうのは「あるある」と思えるので省略します。デジタル強国(笑)も仕方がない、ということだけはツッコんでおきたいですが。しかし、本当に『事前説明』がありませんね。

気になったのは、「半分しか予約できなかった」と指摘する記事があまり無かったことです。先の朝鮮日報(朝鮮BIZ)もそうですが、他に聯合ニュースなどもこの件を報じてはいますが、『185万人しか予約できなかった』という内容はありません。「予約が殺到してワクチンが足りなくなり、受付を中止した」と、「ワクチンが足りなくて予定の半分しか予約を受け付けることができなかった」は、ほぼ別ニュースといってもいいほどニュアンスに結構な差があると思いますが。これだと、交差接種(1次アストラゼネカ、2次ファイザー)の件も、本当に予定通りできるのか、気になるところです。

 

 

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