前々から本ブログ(旧ブログも含めて)および拙著に同じ趣旨を書いてきましたが、韓国は、韓国の主張こそがもっとも『正しい』ものだから、『反日』とは違うとします。反日の語感が、どことなく中立的ではない、日本を敵視するようなものだから、そう呼ぶのは間違いだとします。韓国側の文章が、どことなく、『訓戒』または『教育』に近いニュアンスを持っているのも、そのためです。「反」ではなく、「正」だから、日本は韓国の主張に合わせるのが、もっとも人間としての道理に合致するというのです。
最近は韓国でも「反日やめろ」という意見が多く、本当の意味で「反日は間違っている(事実ではない)」と主張する人たちもいます。でも、圧倒的多数は、反日そのものを批判するわけではありません。日本に対する韓国民の感情を政治的に利用することを『反日政策』と呼んでいるだけです。反日の中身が間違っていると思っている人は、ほとんどいません。
そんな中、またもや『反日スタンスを直さない文大統領と首脳会談をしても、何の意味も無いのでは』という意見を、『首脳会談を妨害するもの』とする記事がありました。ソース記事に露骨に書いてあるわけではありませんが、明らかに「文大統領は反日スタンスではない」とするニュアンスです。聯合ニュースから引用します。<<~>>が引用部分となります。
<<韓国政府が東京オリンピックを契機に韓日首脳会談を提案した中で、日本側から会談の条件を毀損する動きが相次いでいる。産経新聞は14日、「韓日首脳会談、反日を直さなければ無意味だ」というタイトルの社説で、菅義偉首相が「反日姿勢を改めない」文在寅大統領と「会談することにどのよう意味があるのか」と疑問を提起した・・・・産経は、文大統領が日本に来ると、「外交上丁寧に対応するのは当然だ」とした菅首相の発言を取り上げ、文大統領の考えの変化が見えるまでは「極めてマニュアル的な対応にとどめるべきだ」と主張した。
この新聞は、文大統領が日本軍慰安婦問題に関する2015年の韓日外相合意を否定するなど、「反日姿勢」をとってきたとし、このようにオリンピックを契機とした両国首脳の本格的な対話に否定的な態度を見せた。産経は日本軍慰安婦問題や日帝強占期徴用などの問題がすべて解決され、謝罪や賠償を要求することは一種の反日キャンペーンだと主張するなど、歴史問題では右翼性向を示している・・>>
この「韓国は反日ではない」という考え方は、ある意味、「手を差し伸べた」というフレーズと繋がっているとも言えましょう。そう、敵からの攻撃なら、そんなことをするはずがない。これは愛のこもった教育(訓戒)だからこそ、そんなことも成立する、というのです。本当にそう思っているなら、手指消毒もせずに手を差し伸べたとかなんとか、わざわざ書く必要もないでしょうに。本当に思っていることは、会話や文章の中で少しずつ滲み出るものですから。
外交的なことから個人的なことまで、立場的な側面もあるとは思います。でも、好きなら好きだと言うことも、嫌いなら嫌いだと言うことも、それぞれ分かります。でも、「嫌いだと言うために好きのふりをする」ことだけは、本当に見苦しいとしか思えません。反日思想だって、どのような理由があろうと、旧日本軍と血を流しながら戦った人たちが「日本が嫌いだ」と言うなら、それはまだ分かります。でも、そうでもない人たちが、「日本が嫌いだけど、それだと反撃されるから、好きのふりをしながら嫌いだと言う」なら、それはもう思想でも持論でもなんでもないでしょう。今の韓国の反日思想が、まさにそのパターンです。
そういえば、姜昌一(カンチャンイル)大使も「私は『愛日』だ」と言ったことがあるそうですから・・今回のソース記事は露骨に書かなかっただけまだマシかもしれません。
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