韓国市民団体、政治的な告発に「福島原発事故の犠牲者への名誉毀損」を名分に

二日前、釜山日報という新聞のオンライン版に、ユン・ソクリョル候補(前検察総長)がインタビューで次のように話した、という記事が載りました。「日本の福島原発事故だって、原発が爆発したわけではなく、地震と津波のせいで被害が大きかったけど、原発そのものが崩壊したわけではない。だから、放射能流出も無かった」。流出が『無かった』というのは間違いです。あったからこそ、日本政府はそのコントロールに努力してきました。でも、この件、ユン候補は「失言した」より、「日本と同じ主張をした」という面で、もっとひどく叩かれました。『日本総理の発言か』という非難などで。

慰安婦問題で、韓国では『日本は慰安婦そのものを認めていない』とする人たちがいます。日本の主張は、慰安婦はたしかにあったけど、韓国が主張するものとは違うとしているだけですが。福島原発関連でも似たような風潮があり、『日本政府は放射性物質の流出(放出)そのものを認めていない』とする主張が普通にあります。だからユン候補の発言が、日本総理の発言と同じだと決めつけたのでしょう。

この発言、MBCによると、後でユン氏側は、このように話しました。『津波や地震さえ無かったら放射能流出もなかったと言ったのに、妙な形で報道された」というのです。本当なのかどうかは分かりませんが、上記の釜山日報のものよりは、MBCのほうが、文章としては自然に見えます。釜山日報の記事の該当部分は、いまは削除されています。この件はMBCの該当記事以外ではほとんど触れていません。

 

で、昨日このニュースを読んで、「脱原発を批判したくて無理をしたのか、それともエントリーはしませんでしたが・・また別の騒ぎが起きたので、今日、エントリーします。韓国の市民団体が、この発言のことで、ユン候補を告発しました。告発しながら、彼らは『福島原発事故で亡くなった方々や遺族の名誉を毀損した』と主張しました。この団体は福島の処理水を『汚染水』としながらデモ(韓国内)に参加したことがあり、親政府系で、『市民の安全と命のもっとも大きな敵』として朴槿恵氏を選定したこともあります。以下、<<>>が引用部分となります。

 

<<福島原発事故当時、放射能が流出されなかったとインタビューで主張したユン・ソクヨル前検事総長が、警察に告発された・・・・チェ・チャンオ安全社会市民連帯代表は、「ユン前総長は、多くの人に虚偽の事実を流布して福島原発水素爆発と崩壊、放射能流出で犠牲になった故人と遺族、そして原発事故を真実だと信じている人々の名誉を毀損した」と主張した・・(ザ・ファクトより>>

 

まず、公式に確認された「放射能による死者」はいません。しかし、間接的に(避難などによる2次被害)亡くなった方は多いし、さらに大勢の方々が大変な苦痛の時間を過ごしました。日本側からはまったく話題にならないでいる事案。しかも、オリンピックという場で福島県民及び被災地の人たちの心を踏みにじっている韓国。その韓国の親政府系団体が、福島の犠牲者たちの名誉を持ち出して他人を告発するとは、これはいったいどういうことでしょうか。安全と命を主張する人たちが、政治的影響力のために福島原発事故の犠牲者の名誉を『売り物』にしているとしか思えない事案です。

 

 

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