「在韓米国大使事件は、米国が日本をひいきしたから起きた」の人、外交部の国立外交院長に内定

国家保安法関連でいろいろあった人たちが、法務部長官になったり国家情報院長になったり、さらには統一部長官にもなったので、もう何があってもおかしくはないですが・・『韓米連合訓練の内容を北朝鮮に教えてやればいい(※機密です)』、『在韓米国大使襲撃事件(2015年リッパート大使襲撃事件)は、米国が日本を重視するから起きた』などと話した人が、国立外交院長に内定されました。

国立外交院というのは、軍事政権のときには「外交安保研究院」と呼ばれていました。日本側のニュースにもたまに出てきますが、韓国政府(外交部)附属機関で、韓国の外交安保分野を研究し、政策を作り、また外交官を育成する役割をする機関です。簡単に言うと、韓国の外交官は、全員がここで1年間の教育を受けたことになります。以下、朝鮮日報系列の月刊誌「月刊朝鮮」の記事から引用してみます<<>>が引用部分となります。

 

<<国立外交院長に内定したホン・ヒョンイク世宗研究所首席研究委員は5日、「北朝鮮の経済力は韓国の53分の1」とし「韓米連合訓練しなくても問題ない」と話した。ホン内定者はまた、「連合訓練の具体的な内容を北朝鮮に知らせてやらないといけない」とも主張した。韓米連合訓練は2級軍事機密だが、それを主敵である「北朝鮮に通知する」と言ったのだ。

ホン氏は過去にも、北朝鮮に温和な主張を繰り広げてきた。2015年3月5日マーク・リッパート当時駐韓米国大使は、キム・ギジョンという親・北朝鮮系活動家から「包丁テロ」をされた。当時ホン・ヒョンイク世宗研究所首席研究委員は、問題のテロが「米国の政策から始まったもの」という趣旨の主張をした。また、この事件を「従北問題」と連携してはいけないという立場を見せた。

キムギジョンがテロを行った直後の2015年3月7日付の「東亜ドットコム(※東亜日報オンライン版)」の報道によると、ホン当時研究委員は、「米国の東アジアの政策が、日本側にかなり傾いたのが事実だ。だから、キム・ギジョンのよう反日主義者が、反米主義者になる問題が発生した」と述べた。日米の間の外交的親交が、キム・ギジョンテロの原因だったとの主張に見える。

 

当時、記者はホンヒョンイク研究委員に電話をかけ、キム・ギジョンが行ったテロが米国とどんな関係があるのか​​具体的に聞いてみた。キム・ギジョンのテロ行為に対して、ホン研究委員は基本的には否定的な立場だったが、その背景については、次のような要旨で答えた。「キム・ギジョンは本来、民族主義的性向を帯びていたが、最近、米国が日本をかばう様態が明らかになり、米国大使を狙ってテロを行ったものだと見ている」・・>>

 

テロ犯キム・ギジョンは、さほど知名度がある団体ではなかったけど、独島(※竹島)関連の市民団体のリーダーでした。でも、犯行直後に彼が叫んだ内容は、基本的に『なんで戦争練習をやるのか』など、基本的には韓米軍事演習の中止に関するものでした。それから『親北な人がやったって』な話になって、『キムは反米でも親北でもなく、実は反日でした(悪いのは日本だ)』という側面を強調しようとする、そんな動きがありました。キムが反日なのは事実です。でも、少なくとも左派系列の人たちにとっては、反日は『迂回的な反米』です。だから、「反日で、反米で、親北です」で何も問題ないでしょう。

曇った心で見ると、『韓米軍事演習の中止を叫んで米国大使を襲ったのは日本が悪い』にも見えるこの案件。これを主張する人が、全外交官に教育を施す機関の長になるわけです。不自然なことなのに自然な流れに見えるのは、なぜでしょうか。

 

 

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