韓国、18歳以上人口の約20%の文解力が『公共生活・経済活動において難がある』より以下のレベル

旧ブログのときから不定期に紹介してきた子テーマですが、韓国社会には『字は分かるけど、文章の内容が分からない人が多い』という問題があります。問題提起は随分前からありましたが、2014年になるまでほとんど調査が進まず、KBSは「なぜこの深刻な問題が大きな話題にならないのか」としながら、「一部の研究者の間では、『恥ずかしい統計だから広く知らせようとしなかったのではないか』という話も出てきている」と報道したこともあります

前は、この現象を『機能性非識字率』、『実質的非識字率』などと呼んでいました。『字は読めるけど、その字で構成された文章の内容が理解できない人(調査対象は全て成人)』を意味します。例えば、薬の服用説明書や装備・道具の説明書の『字』は読めても、いつどれぐらいその薬を飲めばいいのか、その装備や道具を使うにはどうすればいいのか、それが理解できない人のことです。やっと教育部が調査を依頼するようになって、『文解能力(読解力)レベル』と呼ぶようになりました。識字・非識字で分けるのではなく、どれぐらい問題なのかをレベルで分けるようになったわけです。

基本的に、韓国では公共生活、または経済活動をするためには、レベル4以上が必要だとします。レベル4は「中学生以上」を意味します。レベル3は中学生ぐらいで、「日常生活では問題が無いが、公共生活・経済活動には難がある」。レベル2は小学生3年~6年ぐらいで、「基本的な読み書きや足し・引き算は出来るけど、日常生活での応用は難しい」。レベル1は小学生1~2年ぐらいで、「日常生活が出来ない」です。

レベル1~3に入る成人(18歳以上)の数はどれぐらいいるのでしょうか。さすがに全数検査ではないし、調査対象も多くない(いつも1万人前後)せいか、調査のたびに差がありますが、似たような趣旨の調査では850万~950万人がそうだという結果になります。今回の調査では890万人でした。韓国の18歳以上成人の数は、約4400万人です。今回、3年ぶりに同じ調査があったので、紹介します。韓国日報の記事から引用します。<<>>が引用部分となります。

 

<<・・国内18歳以上の成人の20人に1人は、日常生活に必要な基本的な読み書き、足し算・引き算ができないでいることが分かった。年齢が高いほど、収入が少ないほど、比率が高かった。7日、教育部と国家生涯教育振興院が発表した「第3次成人文解能力調査結果」によると、日常生活に必要な文解能力を備えていない「レベル1(小学校1〜2年生の学習レベル)」の人口が約200万1,428人で、全体の成人の4.5%を占めると推定された。

2014年から3年ごとに実施される今回の調査は、昨年10月から今年1月まで全国の成人1万429人を面接調査方式で実施された。 43問を解いてスコアに基づいて文解レベルを4段階に分けた。基本的な読み書き足し・引き算は可能だが、日常生活での活用には苦労する「レベル2(小学校3〜6年生)」は185万5,661人(4.2%)。単純な日常生活では問題ないが、公共・経済生活では難がある「レベル3(中学1〜3年生)」は、503万9,367人(11.4%)と推算された・・>>

 

韓国が「ハングルは優秀だ」と自慢する論拠に、「韓国の非識字率はとんでもなく低い」というのがあります。しかし、中身は・・少なくとも自慢できるものではありません。なにせ、人の名前が漢字でできているのに、その漢字が書けないというのも切ない話ですし。また、70年代~80年代、とりあえず読めるようにすることで、各町の『識字率上げノルマ』を達成、識字率を急激に引き上げたという話も聞きますが・・さすがに聞いただけの話なので、何とも言えません。

 

 

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