朝鮮日報が、「河野談話が死文化した」と報じました。朝鮮日報から引用します。<<~>>が引用部分になります。
<<日本の教科書から、従軍慰安婦という表現が消える。強制という意味が込められている「従軍慰安婦」の代わりに「慰安婦」という表現が適切だとの見解を日本政府が明らかにしてから5カ月後のことだ。日本政府が従軍慰安婦問題について謝罪する「河野談話」は、28年目にして、事実上、死文化したとの評価が上がっている。毎日新聞など日本のメディアによると、文部科学省は教科書会社5社が提出した「教科書内の記述の削除や変更の訂正申請」を承認した。これは、日本政府が今年4月27日に開かれた閣議で、河野談話を継承する考えを明らかにしたのと同時に、「『従軍慰安婦』という表現は誤解を招く恐れがある。単に『慰安婦』とするのが適切だ」とする答弁書を閣議決定したことによるものだ。この時の閣議では、韓半島(朝鮮半島)から日本に動員された労働者を「強制連行」とひとくくりにする表現も適切でないとされた・・
・・日本政府は、1993年に発表した「河野談話」で、「いわゆる従軍慰安婦」という表現を使用し、慰安婦問題について「(日本)軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた」と謝罪した。しかし、2012年に自民党が衆院選で勝利して安倍晋三氏が首相になってからは河野談話の死文化を進めていた>>
まだ死文化と言うには早い気もしますが、別に間違った指摘ではありません。随分前から日本政府は公式に『既存の慰安婦の概念についての問題点』を指摘していたし、強いて言うなら、政府公式に『迂回的に修正を入れた』のでしょう(修正すべき点が多すぎで目立たない気もしますが)。特に『従軍』表現の削除は閣議決定で決まった内容ですので、大きな修正だと言えます。河野談話は、閣議決定していません。
「河野談話を論拠にして日本にぬれぎぬを着せようとする」人たちに対して「あ、それ、あとで閣議決定で否定されたし、教科書からも消えましたからから」と反論できるようになったのは明らかに歓迎すべきことです。日本の場合、韓国のように反対意見を潰す法律が議論されているわけでもないし。とはいえ、韓国のように「前の政権のことは今の政権で覆してかまわない」と思っている国でもないかぎり、一度出してしまった談話がどれだけ面倒な結果を残すのか。そう思うと、心苦しいかぎりです。
あと、同じ内容がTV朝鮮(朝鮮日報の総合編成チャンネル、動画の自動再生にご注意ください)でも報じられていますが、韓国側はどうしても河野太郎さんを河野談話と繋げたいのか、「河野太郎は河野談話を継承すると言った。総裁選候補の中で河野太郎だけだ」としています。他のメディアの記事でも、「河野談話の河野洋平の息子」という説明がいつも付きまといます。でも、個人的に河野太郎さんは河野談話とは別の『色』を出していると思っていますし、それは誰が見てもそうでしょう。
いつ継承すると言ったのかは分かりません。確か、2017年に『河野談話に対する評価は、戦後70年談話(安倍談話)と日韓(慰安婦)合意に尽きます』と話したことなら知っていますが(産経新聞)。それに、残念ながら、国会レベルで継承するとしているので、「継承『しない』」と明言できる人はそういません。河野太郎さんに対する賛否とは別に、河野談話を繋げるのは無理があるのではないかと思われます。韓国側の反応は、韓国の『親子観』が反映されたもの、でしょうか。
ちなみに本ブログ、日本内の政治関連ネタはあまり取り上げないことにしています。高市早苗さんに対する韓国側の反応などは「韓国らしい」と紹介していますが、それが必ずしも支持を意味するわけではありません。同じく、本ブログのテーマにおいて明らかに「これはいけない」な内容が無いかぎり、非難する内容を書くつもりもありません(書きたくなったら書きますけど)。
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