本ブログでも2~3回お伝えしましたが、旧朝鮮半島出身労働者個人賠償問題、いわゆる強制徴用において、韓国では「時効」が新しい変数になっています。敗訴という結果だけを見ると当然だと思いますが、どうも適用された時効の概念がおかしいのも事実です。それを言うなら、この件におかしくないことなど何一つありませんが。
で、同じ理由で個人賠償を要求、日本企業を提訴した原告団が、「判事など裁判部の交替」を要求しました。裁判部の交替を要求するのは、「法官忌避申請」といって、法的手続きがあります。でも、その「交替」の理由が問題でして。
一切の証拠はなく、他でもない「日本が-」が理由です。裁判部の判事が朴槿恵政府とグルだったローファームに所属したことがあり、日本企業側と親しいかもしれないから、公正な裁判ができるとは思えない、というのです。原告の弁護にあたっているのは、多くの反日関連案件で弁護を担当している「民弁(民主社会のための弁護士の会)」です。以下、SBSから引用してみます。<<~>>が引用部分となります。
<<日本企業を相手に損害賠償請求訴訟を進行中の日本強制労働被害者(※旧朝鮮半島出身労働者)遺族側が、裁判官の公正性が疑われるとし、裁判部の交替を申請しました。遺族を代表する民主社会のための弁護士の会は、今日(14日)、「裁判官と、担当事件の被告(※日本企業)訴訟代理人との間の特別な関係が疑われる」とし「裁判官の忌避を申請した」と明らかにしました。
その裁判官はソウル中央地裁イ・ベクギュ判事であり、民弁は「裁判官が2003年から2017年までのキム&チャン法律事務所の弁護士として活動した」とし「日本企業側の訴訟代理人のいくつかは、いわゆるキム&チャン徴用事件の対応チームメンバーと知られており、この裁判官がキム&チャンに勤務していた期間に、そのチームが運用された」と指摘しました。それとともに「イ裁判官は、日本企業側の代理人と紐帯関係を築いている可能性が高い」と主張しました。
※分かりづらい文章ですが、「イ判事がローファーム『KIM & CHANG』に勤務していたとき、K&Cは最高裁の個人賠償判決を覆すため専門チームを運用していた。イ判事がそのチームにいたかどうかは知らないけど時期が一致するので、イ判事も多分日本企業と親しいだろうから、ダメだ」という意味です※
民弁は、「司法とキム&チャンの間に、強制動員事件で違法で不当な裁判取り引きをしたという報道があったし、関連裁判まで進行中」とし「キム&チャンで勤務した判事が強制動員事件で公正な裁判をすることはできないと疑う客観的事情が認められる」としました。先に「司法壟断」疑惑で裁判に渡されたヤン・スンテ前最高裁判所長官の公訴事実によると、キム&チャンは、過去2013年、戦犯企業の損害賠償責任を認めた最高裁判決を覆すために元外交部職員と裁判官などで構成された強制徴用事件対応チームを構成、運用してたと調査されました>>
そのチームが詳しくどんな違法的なことをしたのか、イ判事がそのチームに所属していたのか、何一つ根拠がありません。そこまで司法を信じていないなら、そもそも何で告訴なんかしたのでしょうか。でも、個人賠償判決を出した最高裁判決を疑う人はそういません。大統領が「司法がやったことだから政府は知らない」と言うとすぐ認められます。多分、韓国にとって、「正義は法の上位互換」だからでしょう。じゃ、ここでいう『正義』とは何か。
日本に対してだけではなく、個人レベルでも似たような現象があります。韓国は、「告訴共和国」と呼ばれるほど告訴告発が多いですが、司法を信じる人はほとんどいません。司法システム信頼度が、なんと20%台です(OECD最下位)。そう、ここでいう正義とは、自分側が得をすることです。
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