保守派の大統領候補なるか? 「洪準杓(ホンジュンピョ)議員」ってどんな人なのか

尹錫悦(ユンソクヨル)前検察総長の支持率が下がったことで、同じ「国民の力」の大統領候補「洪準杓(ホンジュンピョ)」氏が注目を浴びています。調査機関によりますが、尹氏よりも支持率が高いという調査結果もあります。

洪氏は、ついこの前「日米韓同盟」を強調し、外交部長官が「そんな段階ではない」と火消しする場面もありました。他にも、北朝鮮の核問題などで強い態度を取っています。2017年には、日本の地上波テレビに出演して『南北首脳会談など、北朝鮮の時間稼ぎにすぎない』と発言したりしました。

また、反日政策に対してもかなり批判的で、対韓輸出管理厳格化の時には「日本が本気で制裁すると韓国はものすごいダメージを受ける」、日米首脳会談が霧散したときには「竹槍歌(反日を鼓舞する歌)を流していた連中が、いまさら日本に首脳会談をお願いするか」など、韓国側としては珍しい発言をしました。

ですが、私が持っている洪議員のイメージは、「私の持論の一つでもある『韓国で反日批判とは、反日への批判ではなく政府への批判』を露骨に表している人」です。もっとも分かりやすい事例を、一つ紹介します。

 

2017年12月20日、自由韓国党(いまの『国民の力』のことです。何かあればすぐ党名を変えます)は、『日本で洪準杓代表が示した堂々さを見よ!』という掲示物をフェイスブックに投稿しました。当時、洪氏は党代表でした。同日の釜山日報から引用してみます。

<<自由韓国党が、中国を訪問した文在寅大統領は屈辱を受けたのに対し、自由韓国党が中国を訪問したムン・ジェイン大統領は、屈辱を受けたのに対し、洪準杓代表は、日本で堂々とした態度を見せたと自評した。18日、自由韓国党は、Facebookページに「中国に行った文在寅大統領の虐待よ、日本に行ったホン・ジュンピョ代表の堂々さよ!!」とし、写真を掲載した。

投稿した写真は、文在寅大統領が中国で屈辱を受けたと主張する内容だ。自由韓国党は、中国外交部の次官補が文大統領を空港で迎えた点、中国の権力1〜3位の人が誰も北京にいなかった点、中国の首相が昼食を婉曲に拒否したことなどを述べた。また、中国の警備員による韓国記者暴行事件、中国メディアの否定的な報道などを指摘した。

一方、「ホン・ジュンピョ代表は、堂々と日本に行った」とし「洪代表は、日本に入国する前、指紋採取を拒否する意思を明らかにした後、堂々と入国し、日本は、礼遇次元で、その意志を受け入れた」と伝えた。ホン代表は「大韓民国第1野党党首が公式訪問するのに、日本側が指紋採取を要求するとは決して容認できなかった」と語った・・>>

 

洪代表は国会議員ではなかったので、公用旅券を持っていませんでした。まるで、その場で急に拒否して、それでも押し通すことができた、とするニュアンスですが、これ、実は違います。この件に関するマスコミの取材に対し、自由韓国党自ら『事前に日本側と話し合って、日本側が容認してくれたものです』と火消ししたばかりです。フェイスブック投稿3日前のことです(ハンギョレ新聞より)。それに、そのすぐ後、日本政府インターネットテレビの画面キャプチャーが話題になりました。下の画像、同じく、釜山日報の記事からキャプチャーしました。

 

ネットでは、「どこが堂々さだ!」と結構話題でした。もちろん、相手国の首脳への礼儀の表現だったと見ることもできますが、実は、洪氏は、安倍総理に会う7ヶ月前、「安倍なんか眼中にもないぞ」と発言したばかりです。ここは「中道日報」という中道じゃないネットメディアから引用してみます。

 

<<・・洪代表は多くの人から「屈辱外交」と批判されている。最近、文在寅大統領の訪中を「謁見」と表現し批判したこともあり、論議は広がるだろう。また、去る5月(※安倍総理に会う約7ヶ月前)自由韓国党の大統領選候補だったホン・ジュンピョ代表の発言が注目を集めている。当時、大統領候補だった洪代表は、ソウル永登浦駅の前で行った遊説で、「私が大統領になれば、米国トランプを完全に掌握することができる。中国の習近平にも気で負けない(※弱気にならない)自信がある。日本の安倍なんか眼中にもない」と発言している。続いて「国民が私を剛性だと言う」とし「私のように強くないと、世界に捨てられる。国も同様である。強いからこそ生き残れる」と言った事実が注目を集めている・・>>

こんな人、です。ちなみに、この後各種選挙でスーパーボロ負けして、党から国会議員推薦も受けられなくなり、しばらく離党していました。

「もうやだこの選挙」3部作、とりあえず終わりとします。

 

 

次の更新、ちょっと遅れるかもしれません。最近更新時間がまた無茶苦茶になって、申し訳ございません

拙著著のご紹介&お知らせなど♨  以下、「題の部分」はアマゾンリンク(アソシエイト)になりますのでご注意ください。

日本語の行間~韓国人による日韓比較論 (扶桑社新書) >が2021年9月2日から発売です。日本語たる不思議、その圧倒的な行間。言語の、街の、日本の、日本人の行間。そして、日本で見つけた「会話の中の『ありがとう』」。「ありがとう」たる行間の中に、また一つ隠れていた素晴らしい行間。それらについてに考察した本になります。

「自由な国」日本から見えた「不自由な国」韓国 韓国人による日韓比較論>が発売中(2021年4月29日発売)です。日本滞在4年目になって、日本で手に入れた日常、そして、ラムザイヤー教授の論文にまつわる話、それらから見えてきた、日韓比較論です。・新刊<恥韓の根源>が発売中(2021年2月28日)です。併合時代の朝鮮半島のハングル記事、1965年基本条約締結を前後しての記事など、古い記事を考察し、『今』の韓国の反日思想の矛盾を浮き彫りにしてみました。他の拙著についてはここにまとめてあります

サブブログに議論エントリー(1~3)と雑談エントリーを用意しました。長くなりそうな話にはサブを利用してください。シンシアリーはツイッターを利用しています。99%更新告知ですが、たまに旅行先の写真とか載せますので、よかったら覗いてみてください。

本ブログのプライバシーポリシーはこちらになります