中国の官営メディア『韓国外交部長官の発言こそ、韓国の国益のためのものだ』『韓国は日本、オーストラリアとは違う』

中国の環球時報(中国共産党の機関紙『人民日報』系列です)が、韓国の鄭義溶(チョンウィヨン)外交部長官の発言を高く評価し、「韓国は、日本、オーストラリアとは違う」としました。

すでに本ブログでもお伝えしましたが、鄭長官は、中国の攻勢外交を「経済的に大国になったし正当なもの」、「中国はまだ韓国には強制などしていない」と話しました。しかも、日米韓外相会談の2時間前に、です。韓国内でも「中国のスポークスマンか」という批判が出ていますが、環球時報は『それこそ韓国の国益を考えての発言であり、親中なんかじゃない』と主張しました。

なんというか、中国共産党メディアから「親中ではない。国益にかなうものだ」と言われることだから、結局は「親中」になるのではないか、な気もします。以下、朝鮮日報から引用してみます。<<>>が引用部分となります。

 

<<鄭義溶外交部長官が中国の攻勢対外基調を「当然だ」と発言した中、中国の官営メディアが社説で、これを擁護した。24日、環球時報インターネット版には「親中発言だと?韓国外交部長官は、親・国益(韓国の利益)である」というタイトルの社説が上がってきた。メディアは「私たちが見るに、鄭長官は、単にいくつかのキーワードで大きな事実を言っただけ」とし「主権と核心利益を守るために強く出ない国があるのか聞きたい」と伝えた。

続いて、「中国は、いくつかの国と領土紛争がある。我々は立場を明らかにし、自分の利益を守ってきた」とし「中国の実力が大きくなったのに、この力を私たちへの挑戦に反撃するために使ってはならないとでも言うのか」とした。また「韓国は中国の重要な隣国であり、中国と米国の間に挟まれた、典型的な国」と表現し、「韓国は中・米間で一種のバランスを維持するために力を注いだ」とした。媒体は、「これはオーストラリア、日本とは異なる韓国の外交の姿である」とし「(※これは)明らかに韓国の戦略的空間を縮小したものではなく、拡張し、自国の利益を守ることができる外交的柔軟性を増大させた」と伝えた。また、「韓・中社会には、相手への激しい情緒があるが、両国首脳がそのような激しい感情が相互関係を主導しないように建設的な方向を確固たるものにしたのは、両国が政治的知恵を見せてくれたのだ」と付け加えた。

先に鄭義溶長官は22日(以下、現地時間)、米ニューヨークで開かれた外交・安保分野のシンクタンク、米外交協会(CFR)対談会で、「中国が最近、国際社会で攻勢(assertive)の姿を見せている」という質問を受け「経済的により強くなっているので、当然だ」とし「20年前の中国ではない」と答えた。その後、韓国外交部長官が中国の立場を代弁したのかという論議が起き、鄭長官は23日、特派員懇談会で「中国が強圧だとといくつかの国が懸念を示しているということを、中国に伝えている」とし「まだ私たちにそう(強圧的に)しているとは考えていない。国際社会の懸念に対しては、私たちも十分に認識している」と述べた>>

 

環球時報の記事でもっとも注目すべきは、「韓国は、日本、オーストラリアとは違う」とする部分ではないでしょうか。これは、言い換えれば、中国はすでに日本とオーストラリアは『中国の力では制御できないでいる』と認めたことになります。私にはこれが、結構長い間、中国がオーストラリアに対して行ってきた『こっちおいで』作戦の失敗を中国自ら認めているのではないか、そう見えます。

昨日のエントリーで、「ウプ」について書きました。揖(ウプ)とは、腰を曲げて両手で顔を隠したまま、ブルブル震えること。朝鮮の地理書には、朝鮮半島が中国に対してウプしている老人の形をしていると、誇らしげに書いてあったします。今回の中国共産党メディアの記事は、その「ウプ」への、ご褒美かもしれません。いい子だ、と。よかったですね。『寂しい』鄭長官。といっても、これは鄭長官ではなく文大統領がもらうべきかもしれません。「日米韓会談の前に言っておくように」と文大統領から指示されたものでしょうから。

 

 

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