クアッド首脳会議がありました。日米豪印4カ国首脳が北朝鮮問題や日本人拉致被害者などで話し合い、共同声明を発表するなど、韓国からすると「クアットウヨ」な内容だったと聞きます。もちろん、半導体供給網(サプライ・チェーン)の形成も議題でした。前からクアッド関連で首脳が集まると、半導体の話はかならず出てきます。
ニューシースの報道によると、「米国・日本・オーストラリア・インドの4カ国が中国牽制安保協議体として知られている『クワッド(Quad)』初の対面首脳会談で、北朝鮮に挑発の自制と実質的対話を促した。4カ国の首脳は24日(現地時間)に発表した共同声明で、『国連安全保障理事会決議に基づいて、北朝鮮の完全な非核化に対する意志を再確認する』と述べた。続いて「北朝鮮が国連の義務を遵守して挑発を自制し、実質的な対話に臨むことを促す」と強調した。首脳は、日本人拉致被害者問題の即時解決の必要性も確認したと、声明で述べた・・・・会議では、コロナ19とワクチンの問題の協力、気候変動問題への対応、半導体供給網の強化、5Gネットワークの構築、サイバー安全保障対応、衛星データ共有などの協力案が議論された」、とのことです。
そして、その前日、米国ホワイトハウスがサムスン、TSMC、インテルなど半導体大手に、半導体の取り引きに関するデータの提出を要求したことが分かりました。表面的には半導体受給問題の解決のためですが、中国及び「中国側」との取り引きに関するデータを確保しようとしているのではないか、と思われます。韓国側では「同盟もいいけどこれはやりすぎだ」という否定的な見解が大きくなっています。以下、マネートゥデーから引用します。<<~>>が引用部分となります。
<<半導体同盟論を前面に出した、「線を超えた要求」、、、米国ホワイトハウスが23日(現地時間)、半導体不足を解決するためグローバル大手企業を招集した会議で、サムスン電子などの半導体メーカーに在庫と注文・販売履歴などの内部情報を要求したことをめぐり、懸念の声が出ている。米国政府は、世界各国の民間企業に『味方になれ』を強制することを乗り越え、企業の機密まで要求し、市場介入を予告したのだ。企業側は、米国政府の顔色をうかがう公式的な立場を自制しながらも、戸惑いが隠せない雰囲気だ。ジョー・バイデン政権が情報提出の期限としたのは、11月の初めまで。業界の悩みが続くと予想される。
市場の透明性を名分に「45日後、機密を提出せよ」圧迫、、、半導体業界と米国現地メディアを通じて知られたホワイトハウスの要求は、在庫状況を含む内部情報を45日以内に自発的に提出しろというものだ。米国政府は、この日の会議に参加したサムスン電子と台湾のTSMC、米インテルなど半導体の主要メーカーを対象に、このように要求したと伝えられた。
近年、半導体市場の不確実性が供給会社と顧客の在庫ミスマッチングで始まったという判断に基づいて、半導体需給のボトルネックがどこで起こるか観察したいというのが、ホワイトハウスの名分である。ジーナ・ライモンド米国商務省長官はこの日の会議の直後に行われたロイター通信とのインタビューで、「情報提供要請は、市場の透明性のためのものだ」と述べた・・>>
「機密」と言えば確かにそうですが、「取り引き内訳」と書けば、違うニュアンスになる、そんな気もします。この件、日本が韓国に対して行っている対韓輸出管理厳格化と趣旨は同じです。前にも書いたことがありますが、米国は、日本の輸出管理厳格化に、暗黙的に同意しています。韓国をどこまで疑っているのかは分かりませんが、少なくとも「必要な措置だ」と思っているのでしょう。日本が参加しているクアッドでも半導体供給網に関する問題が提起されているのに、日本が日本の意志『だけ』で韓国に対して輸出管理厳格化を続けているとは、とても思えません。米国、オーストラリア、インドもまた、日本の措置に暗黙的に同意していないと、ここまで長く続けることはできません。その現れの一つだと見ることも出来るのではないか、心の曇った私にはそう見えます。消し忘れて「献納先:首領同志」と書いてあったりして・・(笑
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