韓国外交部長官「日本は韓国のCPTPP加入に反対しながら、日中韓貿易協議には活発に顔を出す」

何度かお伝えした、米シンクタンク「米国外交協会(CFR)」と韓国の鄭義溶(チョンウィヨン)外交部長官との対談。今日はその対談の中で、日本について話した部分を紹介します。特に熱を出しているのは、『日本は韓国のCPTPP加入に反対しながら、日中韓貿易協議には活発に顔を出す』と『日本の対韓輸出管理厳格化は過去史問題によるもので、対話で解決できる』です。前者は、『中国・韓国との貿易を望むなら、日本は自由貿易協定を締結しろ』という意味であり、後者は『韓国は疑われるようなことを何一つしていない』という意味です。以下、KBSから引用してみます<<>>が引用部分となります。

 

<<・・フォーラムにオンラインで参加したクリスティーナ・L・デービス ハーバード大学教授は、韓日関係についての質問をしました。日本との関係を改善させるために積極的なのか、という問いでした。鄭長官は「日本は私たちの最も近い隣人」、「残念ながら過去史をどのように見るかについて(両国間の)いくつかの意見の相違がある。植民地時期の慰安婦問題、強制労働問題を含めて、私たちが解決しなければならないいくつかの難しい問題がある」と言いました。続いて「私たちはそのような過去の問題が両国当局の対話を通じてコントロールできると考えている」と明らかにした。

鄭長官は、特に2019年に日本が韓国に輸出規制をしたことに言及し、「私たちは、(輸出規制が)過去史問題の立場の違いからだと思っている。日本は『違う。単純に技術的な問題だ』とだけ言う」と説明しました。それとともに、韓国は日本が韓国に加えようとしたいくつかの困難を克服してきたが、規制は変わっていないとし、この問題が世界貿易機関(WTO)での手続きまで行かずに、すぐに解決されることを願うと言いました。

彼は「近くて活発に交易する二つの国、二つの近い隣人が、政治的意見のせいで、両者貿易協定を何も結んでいないのは不幸なことだ」とし、日本との自由貿易協定がまだ議論されていると言及しました。また、「韓国は、包括的・段階的環太平洋経済連携協定(CPTPP)にすぐにでも登録することを希望するが、日本は韓国が参加することに消極的だと理解している」とし「一方、日本は、日中韓3カ国の貿易交渉に積極的に参加しており、興味深い」と状況が複雑だと説明しました・・>>

 

簡単に言うと、「全ての問題は日本のせい」と言った、、、そうまとめることができるでしょう。でも、個人的に、鄭長官はハーバード大教授の質問の意味をまったく理解していないと思っています。なぜなら、質問の内容は「日韓関係がうまくいかない原因は何なのか」でもなければ「日韓関係を改善するためにどんな措置を取っているのか」でもなく、「日韓関係を改善したいと思っているのか」なニュアンスだからです。改善するための措置ではなく、「改善する気はあるのか」を論じないといけないほどの状態として認識であり、その分、韓国側の態度を問題視しているわけです。ひねくれた見方をしてみると、『もしかして、日韓関係が崩れて、それで韓国に何か得になることでもある?』になります。

もちろん、その場にいるのが韓国の長官だから、というのもあるでしょう。この教授は日本に対しても同じことを思っている可能性もあります。しかし、ここでいう日韓関係とは、あくまで日米韓協力のためのもの。その対談の2日後にはクアッド首脳会談が予定されていたし、対談で鄭長官が中国関連で見せた『ウププププププ』な態度を考えると、この質問のニュアンスは、韓国にとって重要な意味を持つのではないでしょうか。単に私の心が曇っているだけかもしれませんが。

 

 

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