日本の『韓国通』外交官が語る・・「右翼の問題でも偏見の問題でもありません。もう一般的な日本人の心は、韓国から離れてしまいました」

17日のものですが、中央日報の月刊誌「月刊中央」の記事を一つ紹介します。「韓中日3カ国協力事務局」前事務総長、道上尚史さんの見解です。

インタビューも韓国語で、韓国語で本も書いている方だそうです。月刊中央によりますと、「日本外務省を代表する『韓国通』外交官」だそうでして。外交官生活37年の間に、韓国で5回・合計12年を勤めており、東京大学法学部を卒業して、米国ハーバード大学で修士号を取得。韓・中両国で公使を務めた日本の外交官第1号、とも。さて、パッと読んだだけでもかなりの『知韓派』のようですが、この方が最近の日本の世論をどう見ているのか、いろいろ書いてありますが、道上さんが感じた『雰囲気』をメインに引用してみます。以下、月刊中央です<<>>が引用部分になります。

 

<<・・(※『朴槿恵政府と文在寅政府を経験しながら、日本では、韓国に失望する方が多いと聞きますが、実際はどうなのでしょうか?』という質問に対して:) はい。実際にそうです。私の親戚、政治の話には関心がなく、韓国を何度も訪問したり、韓流ドラマを字幕無しで楽しんで見ている、そんな人たちがいますけど。 7〜8年前にその人たちが、私に「あんたが韓国業務をすることは、国家公務員だから仕方ないでしょうね。でも、私たちは、その国はもういいよ。友達になることができない国だとよく分かったから」と言いました。平均的な日本人よりも、韓国に親近感を持っていた人たちがそうなんです。韓国は、こういう日本の動きを「保守勢力の政治活動」としか見ていませんが、実際には、全然違います。

 

もう一つ、日本の高校生が海外修学旅行をどの国に行くのか、集計した統計があります。2002年から2011年までは、韓国が常に1位か2位で、全体の20%を占めていました。しかし、2012年以降、急速に減少し、上位から消えました。今は1%にもなりません。韓国に修学旅行に行く学生の数が、シンガポールの20分の1、オーストラリア、マレーシアの10分の1、ベトナムの4分の1です。私からしても、衝撃でした。学校で生徒と保護者、先生が相談して行き先を決めるので、これは政治とは関係ありません。平均的な日本人の心は、韓国から離れてしまったと見ることができます。

日本は過去40年の間、韓国を3回「発見」しました。最初は、1984〜1988年です。 1984年に日本のNHKで韓国語講座を始めました。 88オリンピックの影響は本当に大きかった。それ以前には、韓国は、学生デモや軍部独裁、拷問などの暗い印象ばかりでしたが、この時期に漢江の奇跡、文化、スポーツなど様々な姿を知ることになりました。2回目は、1998〜2002年です。金大中大統領の訪日と、日韓ワールドカップ共同開催など、希望を持つようになった時期です。

3回目は、2012年以降、現在までになります。2回目までは、肯定的な発見だったけど、3回目は、韓国に対する失望と、『ソーシャルディスタンス(거리 두기)』状態です。これは一時的な現象ではなく、構造の変化だと見るでしょう。韓国への偏見、優越感から生じたものではありませんよ。韓国をリスペクトしていた人ほど、失望が深いわけです・・>>

 

韓国では、韓国側に同調しない日本内の動きを全て日本の『右翼政治家のせい』『偏見』『劣等感』などとしていますが、実は違います。親しく話しているようにも見えますが、実はその部分を鋭く指摘していることが分かります。あくまで「平均的な日本人の心」が、「韓国を尊重していた人ほど」、韓国から離れている、と。特に修学旅行の部分がそうですね。そういえば、新型コロナ前にも、韓国への修学旅行はあまり話題にならなくなっていました。ただ、『実際に』そうだからこそ、韓国としては、さらに認めるわけにはいかないのでしょう。

ちなみに、道上さんは、「(※韓国には)『私は寿司が好きで、居酒屋にも行くし、日本の旅行にも何度も行ってきたし、子供たちが日本語の勉強する。だから、私は日本をよく知っている。私たちは、反日ではない』と言い切る人たちがいます。しかし、楽しむために消費することと、日本との外交は別の問題です。私が見るには、最近の韓国は、対日関係を良く構築するための努力があまり見えません」とも指摘しています。これもまた、「韓国ドラマ見る日本人がいるし、日本のアニメ好きな韓国人が多いから、大丈夫」とする曖昧な話への反論になるでしょう。

 

 

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