韓国、20代の現状・・借金が2年で35%増加、40%が親に生活費依存、今年だけで経済活動人口の3%が債務不履行者に

若い人たちが経済的に苦労するのは、国に関係なく憂鬱な話ですが、珍しく「20代」に範囲を絞ったニュースがあったので、紹介します。

数年前から『40代の経済状態がおかしい』という指摘がありましたが、それから『20代、30代の経済状態がおかしい』というニュースが増え、最近は『20代の経済状態がおかしい』という話が増えました。50代60代には国がどうでもいい仕事を増やしているとよくニュースになるし、韓国の老人貧困はOECDぶっちぎり最悪で有名なので、もう全年齢がおかいいことになります。

まず、韓国の経済活動人口のうち、20代は406万人(2018年3月発表基準)になります。多分さほど増えたり減ったりしていないでしょう。ですが、今年(8月まで)で、20代の債務不履行者が8万3千人発生し、しかもその金額が1兆2千億ウォン(約1200億円)。このままだと今年12万人の20代債務不履行者が発生することになります。20代経済活動人口の約3%になります。なにせ、2年前と比べ、借金が35%増加した、とか。それに、韓国の20代の40%が、親に生活費を依存しているというデータも発表されました。以下、二つのネットメディアから引用します。独自調査ではなく、統計庁の公式データになります。

 

<<今年になってから8月まで債務不履行者となった20代が8万3千人で、その金額は1兆2,040億ウォンに達することが分かった。また、20代の融資残高総額は2019年末に比べ、今年6月末までに35.2%も増加し33兆4166億ウォンと集計された。今年1月から8月末までの20代の債務不履行規模は、過去一年間で集計された金額をすでに超えており、同時に最近5年間の間で最大の規模だ。同じ傾向が続けば、今年末までに20代の債務不履行者12万人が発生することになる・・

・・共に民主党ミン・ヒョンベ議員は20日、金融監督院の資料で、20代の融資残高総額は2019年末に24兆7000億ウォン、2021年6月末基準で33兆4166億ウォンであり、35.2%も増加したと述べた。同じ期間、全体年齢で家計貸出残高は765兆6000億ウォンから879兆ウォンに14.8%増加した。20代のローンの増加幅は、全体年齢の増加幅の二倍に達している・・

・・これに対してジョ・ドングン ミョンジ大名誉教授は、ペンアンドマイクとの通話で、「所得が足りないからそうなるしかない」とし「お金を借りて、所得がないから返済できないのだ。誰もが予想していたことではないか」と話した。また、「20代が就職できないなら、一生の問題になる。 30〜40代の失業はまだ挽回できる」と、借金問題の本質は青年失業だと話した・・(ペンアンドマイクより>>

 

あと、韓国では「親に依存して暮らす人」をカンガルー族と言いますが、そのカンガルーさんたちが思ったより多いことが分かりました。20代カンガルーは、38.9%です。これが「生活費全てを親からもらうのか、部分的に手伝ってもらうのか」はデータからははっきり分かりませんが、『自分で生活費を充当する』を説明する文章のニュアンスからだと、「部分的に手伝ってもらうだけ」とは違うと思われます。以下、多分、はじめての引用だと思いますが、韓国のネットメディア「ニュースウォッチ」からです。

<<韓国の20代、10人中4人ほどは生活費を親からもらっていることが分かった。27日、統計庁が発表した「2020人口住宅総調査標本集計結果」によると、60歳以上の高齢層のうち、本人自ら生活費を用意する割合は57.7%となった。「本人自ら用意」とは、本人または配偶者が仕事をして稼ぐ勤労所得、金融資産、公的年金、個人年金、不動産など実物資産などを介して生活費を充当するという意味だ。20歳以上の全成人のうち、「親の助け」で生活費源泉を設ける「カンガルー族」の割合は7.5%となった。年齢別には、20代では38.9%、30代では7.0%、40代では2.2%がカンガルー族だった。 50代以上ではほとんどいない。特に最も経済活動が活発な年齢層である30〜40代のカンガルー族は65万人で、全体の成人カンガルー族(313万9000人)の20.7%だった。成人のうち、本人の仕事や職業で直接生活費を稼ぐ割合は半分に近い42.9%であった・・>>

 

20代の経済活動人口が406万人なのに、成人全体でカンガルー族が313万9千人というのも、妙な話ではあります。繰り返しになりますが、完全に依存なのか、小遣いをもらっているだけなのかでこの数値の意味は大きく変わるでしょうけど・・説明からして小遣いレベルではない(韓国では生活費をもらうことを『小遣いをもらう』と表現することもありますが)可能性が高いと思われます。そもそも、少し手伝ってもらうぐらいでカンガルー族とは呼ばないでしょうし。

どのみち、債務不履行になるよりは恵まれているのかもしれませんが。これが、合計出生率低下の原因でもあるのでしょう。最後の部分、「成人のうち、本人の仕事や職業で直接生活費を稼ぐ割合は42.9%」というのも気になりますが、これ以上詳しい説明はありませんでした。

 

 

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