韓国、光州(クァンジュ)地域の美術家たちが、伊藤博文と朴正煕が暗殺された日(ともに10月26日)と、李舜臣が日本軍を撃破した日(これも10月26日だそうです)を記念し、美術展を開くことにしました。美術展の名称は、『親日清算にちょうど良い日 10・26タンタン展』です。『タン』は、韓国では銃を打つ音(bang)を表現した言葉になります(「パン」と書くこともありますが、そちらは主に子どもが玩具の銃に使います)。
反日美術展は珍しいことでもありませんが、ちょうど韓国では『徹底した暴力での抗日』に拘っていた団体を称える動きが強くなっていることもあり、彼らが考えている『抗日』というものがどんな形なのか、よく分かるくだりでもあります。以下、ローカルメディア「クァンジュ・ドリーム」から引用します。<<~>>が引用部分となります。
<<伊藤博文が安重根に、高木正雄(パク・チョンヒ)が金載圭に処断され、青山里戦闘で日本軍に、鳴梁海戦で日本軍に大勝を収めた日である「10月26日」を「親日清算に丁度良い日」に定めた光州の美術家たちが、「10・26タンタン」展を開く。「まだ力のない美術家たちが、時代を貫く一発の弾丸になれて幸い」と光州民族芸術団体総連合が主催した「2021光州民族芸術祭」の名称である・・・・など総10人の作家が参加する。
「花の墓」は、日本軍の戦争犯罪のせいで犠牲になった女性をテーマとする。まだ謝罪もしない日本帝国主義に対し、神社参拝をし、歴史に逆らう、日本の極右政権と日本会議の心臓に対し、怒りの拳をぎゅっと握る。「平和運動家金復東金学順」は、自ら慰安婦被害者であることを証言し、生涯女性の人権活動家、平和活動家の生活を送った金復東・金学順氏がテーマだ。慰安婦像を中心に生命と平和を作っていく彼女たちが、極右性向の土着◯寇たちと対峙した戦いは、多くの人たちによって大小の花として咲く。このほか、「額に入れ墨した人・・・・「安重根、朴正熙を撃つ」などの作品を見ることができる>>
もともと、安重根など、戦場でもないところで人の命を奪った連中を『英雄』として教えてきたせいでしょうか。旧ブログのとき、小学校の校門に『日本人や親日派を処断した英雄』と独立運動家を称えるポスターが貼ってあったのを紹介したことがありますが・・いろいろ『積み重なり』、こうなったのでしょう。ソウル地下鉄3号線アングック(安国)駅には『敵国(日本)の中心人物どもを屠◯することをここに誓います』という李奉昌(イボンチャン)義士の誓いが印刷されていますし、そんなものが堂々と存在できる理由は、「ウェ◯ムの大使館に行くには、安国駅で降りるから」、「安国駅一帯が独立運動の街だから」とのこと(中央日報)。
保守系も差はありません。オリンピック期間中には、朝鮮日報が、併合時代に良い成績を出した韓国(朝鮮)の選手たちを取り上げ、天皇誕生日記念式典で爆弾を投擲したユン・ボンギルを同列として紹介する記事を載せたりしました。いくら韓国チームの成績がパッとしなかったとはいえ、呆れたものです(朝鮮日報)。ユン・ソクヨル前検察総長もまた、爆弾を投げたユン・ボンギル記念館で出馬宣言しましたし・・しかも最近は、朝鮮義烈団や、戦後の東アジア解放戦線などが、韓国では大いに評価されています。朝鮮義烈団とは、1919年から1935年まで活動した抗日団体で、徹底した非妥協・暴力路線を志向したことで有名です。
百歩譲って戦場でのことはスルーするとして(その戦果に関する信憑性はかなり低いですが)、なんで、こう、戦場でもないところで人命を奪った人たちを称える風潮が強いのか。しかも、自国の大統領を暗殺した人まで、わざわざその大統領の日本名まで持ち出して褒め称えるとは。やはり、韓国の言う『被害者』とは、『いつでも加害者になれる権限を持つ者』を意味するのではないか、そう思えて仕方がありません。
余談ですが、キム・ジェギュ(金載圭)氏は、朴正煕氏を暗殺した人です。2017年3月、朴槿恵氏の弾劾騒ぎの中、金載圭氏の墓には大勢の人々が訪れました。「朴槿恵罷免宣告の後、金載圭・元中央情報部長の墓地に関心が集中している。一般市民が墓地に花束とパク・クネ大統領罷免関連記事を扱った新聞を持ってきて追悼している・・(2017年ヘラルド経済)」、と。コメント欄では「金載圭将軍」と呼ぶ人もいました。さて、これは『独裁者を倒したから」でしょうか、『親日派を倒したから』でしょうか、それとも単に嫌な人の死に適当な名分を付けているだけでしょうか。
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