文大統領、韓国裁判所の個人賠償判決を『法的解釈の差』と擁護・・何のための協定か

昨日の速報祭りから雰囲気が一変、各記事の内容が「平行線だった」ばかりになりました。

そんな中、最後の暴走(宣伝)中の文在寅大統領が、旧朝鮮半島出身労働者に関する韓国最高裁の個人賠償判決のことで、「基本条約(日韓請求権協定)に対する法的解釈の差」だと話したことが分かりました。記事によっては「協定に関する解釈の差」とする場合もあります。この部分を取り上げたいと思います。聯合ニュースです<<>>が引用部分となります。

 

<<・・大統領府によると、文大統領は岸田総理に徴用問題と関連し、「1965年韓日請求権協定の適用範囲に関する法的解釈に違いがあることが問題」とし「外交的解決策を模索することが望ましい」と述べた。これに対して日本経済新聞は「徴用工問題は請求権協定で解決されたという日本政府の立場と相反する発言だ」とした。日本政府は、日韓請求権協定に基づいて、日帝徴用賠償問題が終結されたと主張している一方、韓国の裁判所は、この協定が個人の請求権まで消滅させたのではないとし、日本企業の賠償責任を認めた・・>>

言い換えれば、「私はこの契約を認めているので『契約違反』などしていない。でも、契約をそのまま履行するつもりはまったく無い」と言っているわけです。これは日韓合意(慰安婦合意)でもまったく同じです。文大統領は2021年新年記者会見で『政府公式合意だ』と認めましたが、2018年1月9日の『このままだと履行するわけにはいかない』とした宣言を取り消していません。当時の聯合ニュースはこの件を「政府、破棄はしないが履行もしない」という題で報じています。認めているけど、履行はしない。新しい合意も必要ない(当時カン・ギョンファ長官がこう言い切りました)。これが韓国のスタンスです。

 

何度かブログや拙著で取り上げたことがありますが、韓国には、人間関係の多情さを表す言葉として「情(ジョン)」というものがあります。ですが、この言葉の意味がすっかり堕落してしまい、今では「『法律』の反対概念」になってしまいました。嘘をついてでも、不正をかばってでも、味方を法律から守ることこそが最高の「情」になってしまいました。一時、『集団利己主義』と各メディアが表現していました。『ウリ』たる概念の暴走とも言えるでしょう。

引用部分にもありますが、韓国が言う「外交的解決」というのが、まさしくこの概念と似ています。韓国にとって外交的解決とは、「法律による解決」の反対概念でしかありません。北朝鮮の「安保理決議違反」を「外交的解決」でカバーしようとする韓国の努力も、同じです。

そもそも、日本は基本条約によって仲裁を申請しましたが、応じなかったのは韓国です。外交がどうとかの『人を迷わす言葉』に騙されず、日本政府は『国際法違反状態の是正』を一貫して推進してほしい、そう願います。

 

 

表紙画像(仮)に「ジャック・オ・ムンタン」と書こうとしましたが、可愛すぎでやめました

拙著著のご紹介&お知らせなど♨  以下、本の題の部分はアマゾン・アソシエイトになりますのでご注意ください。

新刊<文在寅政権最後の暴走>が10月31日発売です。文政権で日韓関係がどう変わったのか、文政権の考える『まともな国』とはどんなもので、それは南北、対日、対米、対中関係をどう考えていたのか。そして、どう失敗したのか。次期大統領選挙や日韓関係はどうなっていくのか。そんな内容となります。

准新刊<日本語の行間~韓国人による日韓比較論 (扶桑社新書) >が発売中です。日本語たる不思議、その圧倒的な行間。「ありがとう」たる行間の存在。それらについて考察した本になります。既刊として、日本滞在4年目の日常と、ラムザイヤー教授の論文騒ぎから見えてきた日韓の差を考察した<「自由な国」日本から見えた「不自由な国」韓国 韓国人による日韓比較論>、併合時代や1965年(基本条約締結)の韓国語記事などから当時と現状を考察した<恥韓の根源>も発売中です。他の拙著については別ページにまとめました

サブブログに議論エントリー(1~3)と雑談エントリーを用意しました。長くなりそうな話にはサブを利用してください。シンシアリーはツイッターを利用しています。99%更新告知ですが、たまに旅行先の写真とか載せますので、よかったら覗いてみてください。

本ブログのプライバシーポリシーはこちらになります