おかしくなきゃいたずらするぞー(魔女つながりでハロウィン)! 朝日新聞の「日本には女性国会議員や政治指導者が少ない(いない)」という趣旨の記事をきっかけに、一部の韓国メディアが関連記事を載せています。
その中でも特に目立ったのが、マネートゥデーの記事です。なんと、題からして「韓国には朴槿恵がいるのに、なんで日本には女性指導者がいないのか」です。その朴槿恵大統領に何をしたのか、もうすっかり忘れているのでしょうか、それとも、日本を悪く言うためならそんなレベルの矛盾はどうでもいい、というのでしょうか。以下、マネートゥデーの記事から引用してみます。
<<日本は女性政治後進国の一つに挙げられる。去る9月基準の衆議院のうち女性比率は9.9%で主要7カ国(G7)のうち最も低い水準だった。世界平均(25.5%)や韓国(19%)の女性議員の割合に及ばない・・・・シン・ギヨン日本お茶の水女子大学教授は、女性政治指導者を排出した韓国と台湾、そうでなかった日本の違いは、「歴史」から来ると説明した。
シン教授は「韓国と台湾は1980年代に独裁体制から抜け出して民主化を成し遂げた。以後、各党は選挙のたびに女性候補を掲げて有権者に新しさをアピールした」と話した。日本でも自民党総裁選挙を控えて歴史上初の女性首相が誕生できるという期待感が高まったが、結果的に男性候補だった岸田文雄が勝利した。女性候補だった高市早苗元総務賞と野田聖子自民党幹事長代行は、1次投票でそれぞれ3、4位で脱落した。
シン教授は「韓国の場合、当時『新しい国を作ろう』という雰囲気が形成され、女性団体は『女性政治参加なしに民主化を成し遂げることができない』と声を出した。選挙制度が改革され、女性議員を増やすための制度が拡充され、これは民主化の流れにうまく乗って成功した」と分析した。続いて「日本は韓国、台湾と違って自ら民主化を成し遂げたわけではない。民衆の手で政治を変えたという成功体験がないせいか、日常で政治をほとんど論じない」と付け加えた。日本の政治環境が事実上「自民党一党執権」という閉鎖的構造を持っていることも、女性の立場を狭くしている。自民党は1955年に発足した後、3年間を除いて、60年以上政権を握っている・・>>
細川政権は無かったことになっていますし、ソース記事の要は「ジミンガー」が言いたいだけでしょうけど・・せっかくだからもう少し綴ってみます。朴槿恵氏が大統領になれたのは、まずは彼女本人が選挙に強いなど(彼女が党のリーダーの間、保守派は選挙で連戦連勝でした)、自分のポジションで有能だった、というのがあるでしょう。でも、それ以上に、彼女は「朴正煕の娘」だからリーダーになれました。韓国特有の儒教社会のタブーを破って「女性」大統領になったわけではありません。「偉い人の子は偉い」というその社会特有の歪みに、むしろ助けられたわけです。法律的な側面ではなく、国民感情という名分のもとに『魔女』とされた彼女の弾劾もまた、その社会の写し鏡でしたが。
あと、記事は韓国と台湾の女性国会議員が日本より多い点をアピールしていますが、それは、比例代表の半分を女性にするという義務事項があるからです。日本の場合、似たような趣旨の法はありますが、(国・地方公共団体、政党などが)「自主的に取り組むよう努める」となっているだけで、比率などが決まっているわけではありません。
「動物農場」ならず「動物国会」と呼ばれている韓国国会(2019年頃にもこの題で結構な数の記事が出ました)。女性か男性かの問題ではありません。「国会議員」に相応しい人がどれだけ集まっているか、の問題でありましょう。それに、朴槿恵氏はともかくして・・高市早苗氏を牽制する記事が韓国側でまさしく『溢れ出た』のが、ついこの前のことですが。それもまた、全脳細胞がハッピー(回路)ハロウィン!しているようにしか見えません。
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