日本には「GSOMIA破棄」、中国には「善処を求めます」

韓国では連日トップニュースになっている、尿素水関連エントリーです。韓国の一部のメディアが、『尿素水大乱』が長期化する可能性を指摘し、政府の責任だという論調の記事を載せています。以下、各記事、<<>>が引用部分となります。

<<尿素水大乱により、物流大乱はもちろん、交通大乱まで避けられない見通しだ。物流に使う貨物車はもちろん、公共交通手段であるバスも、ほとんどディーゼル車だからだ。さらに問題は、尿素水大乱が長期化する可能性が大きいという点だ。最近発生している問題は、中国が尿素の輸出を制限しているためだ。 しかし、中国を代替する輸入先もない。尿素は石炭や天然ガスから抽出される。ディーゼル車の比重が高いヨーロッパは、尿素を多く生産していた。 しかし、最近、天然ガスの価格が急騰するにつれて、ヨーロッパでも尿素の品薄現象が発生している。このような理由で、韓国の尿素水大乱の長期化は避けられないと思われる・・(ニュース1>>

江原道地域のローカルメディア江原日報の記事によると、貨物トラックやバスだけでなく、建設機械も同じです。<<・・尿素の在庫量が今月末までしかもたないと見込まれる中、政府が今週にでも可視的な成果を出さなければ、今回の事態は長期化局面に入る可能性が高い。その場合、尿素水による物流大乱が現実化し、物流ネットワークがストップ、経済が回らなくなる状況が発生する可能性がある。事前の備えや事後の対応をめぐる政府責任論が浮上する可能性も大きい。

7日、建設機械業界によると、現在生産されている掘削機、ホイールローダなどの建設機器は、ほとんどディーゼルエンジンであり、環境規制に合わせた窒素酸化物低減装置(SCR)が搭載される。建設現場で最も多く見られる14t級ホイール掘削機の場合、4〜5日ごとに尿素水10リットルが必要だ。これより大きい大型掘削機は作業の度合いに応じて、1日に使うこともある。特に、一日単位で契約され現場に投入される掘削機運転士は、尿素水を直接買わなければならず、負担がより大きくなっている・・>>

 

ソウル地域のローカル日刊紙『毎日日報』は、「なんで日本にだけ強硬な態度を取り、中国には何もできないのか」という記事を載せました。本ブログとしては「なにをいまさら」なことですが、これでも、韓国の大手からはあまり見られない意見です。<<・・現在、10倍のプレミアムを払っても、尿素水を買うのは難しい。尿素水不足で貨物車の最高速度は20キロに落ち、貨物車運転士は生業を続けることができない。それでも政府は、中国を訪問して説得するなど、中国の善処だけを求めている状況だ。

政府のこのような態度は、2019年7月に日本が素材・部品・装備輸出を規制(※対韓輸出管理厳格化)した時と比較される。輸出規制の原因に差があるという点を勘案しても、中国、日本に対する政府の態度は明らかに違いすぎる。日本が核心素材・部品の韓国輸出を制限した時、政府は超・強硬で対応した。韓日軍事情報保護協定の廃棄を取り上げ、日本を圧迫した。日本依存を画期的に減らすとし、素材・部品・装備対策を出した。

政府はTHAAD事態以後、中国による経済的な措置、毎回のように後頭部を叩かれながらも、中国に対する片思いを続けている。中国が希土類を武器化するような紛争は、いつ再発してもおかしくない。中国依存度の高い原材料の場合には、今回のように中国が輸出ラインを切れば、核心産業は直接影響を受ける。怒りの民心を考え、現政府は中国依存度を下げるなど、積極的に対応しなければならない(毎日日報>>

ちなみに、排ガスに関する規定そのものをしばらく適用しない案も検討されている、とのことです。実際、今月に予定されていた大規模な(貨物トラックなどの排ガス関連)取り締まりを、緊急延期するというニュースもあります。

 

 

 

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