米専門家「韓国の外交部次官が、中国を『戦略的パートナー(strategic partner)』と呼ぶとは」

韓国では、『日本の外交的欠礼だ うわあぁぁ』な記事が溢れています。しかし、日米は『霧散』翌日に普通に日米次官協議を行い、それからこれといって話が出ていません。むしろ米国側の専門家たちの間で話題になっているのは、韓国のチェジョンゴン外交部次官が中国を『韓国の戦略的パートナー(strategic partner)と呼んだ』ことです。以下、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)から引用引用してみます。<<>>が引用部分となります。

 

<<韓国と中国は「戦略的パートナー」なのか。米中葛藤の中、韓中関係の本質に対する根本的な疑問が提起されています。議論は、緊密で微細な共助に焦点を当てなければならない場で、韓国外交管理が中国との密接な関係を過度に強調したという批判から始まりました。

チェ・ジョンゴン韓国外交部1次官は去る15日、ワシントンで開かれた韓米戦略フォーラムで、中国を「戦略的パートナー」としながら「韓中間の貿易規模は、韓米・韓日間貿易量を合わせたものより大きく、私たちはそこでお金を稼いでいおり、無視できない」をその理由としました。もちろん、熾烈な米中競争の間で、バランスについて悩まなければならない韓国の地域的・状況的条件自体を否定する声は、ワシントンでもそう聞けません・・・・しかし、ワシントンでは、中国が韓国の「戦略的パートナー」なのかどうかを離れ、繊細な域内の懸案に対する同盟間の解決法を模索するためにワシントンを訪問した韓国の外交部次官が、公開発言にもっと慎重になる必要があるとの懸念が出ています。

エヴァンス・リビア元国務省東アジア太平洋担当首席副次官補は、「北朝鮮の条約同盟であり、韓国を侵略した中国が戦略的パートナーとされる発言を聞くのは、不快なことだ」、「誰も韓国が中国と『悪い』関係を持つことを望んでおらず、米国内でも韓国が経済的関係を考慮して中国との関係を慎重に管理する必要があると広く理解している」、「しかし、中国と緊密な経済関係を結んでいるのは、米国を含む他の国々も同じだ」、「だからといって、それらの国々が中国の過度の行動について声が出せないわけではない」と指摘しました。

 

さらに、米国の最友邦国である韓国が急激に悪化した米中関係の中で、あえて中国との「戦略的パートナー」関係を言及し、それについて保障を受けようとする試みは、逆効果になる可能性が高いだろうとの見通しが出ています。特にバイデン大統領が2022年北京冬季オリンピックの外交的不参加の可能性まで取り上げ、対中圧迫を高めている状況で、「安保は米国、経済は中国」を意味する文在寅政府の戦略も、もはや通じ難くなった、とも 。

ケント・カルダー ジョンズ・ホプキンス大学国際関係大学院(SAIS)東アジア研究所長は、「韓国が中国と悪い関係よりは『良い』関係を結ぶ方がいいかもしれないが、それは決定的に関係の本質が何かによって異なる問題だ」と話しました。それとともに「韓国が中国と米国の安全保障利益を毀損する技術あるいは産業の取り引きをすることは、米国の懸念となる。韓国はそれに合わせて行動しなければならないだろう」と警告しました。

特に、米国は「特定領域で第三者制裁を強化する時代に逆行するかもしれない」とし、中国に対する輸・出入依存度の高い韓国が、もしかすると制裁対象になる可能性があることも示唆しました。したがって、「米国と韓国は、自国経済が相互依存する状態を維持し、お互いの安全保障利益にダメージを与えない肯定的な取り引きが、両国にとって魅力的なものとして残るよう、積極的な措置を取らなければならない」とカルダー所長は強調しました・・>>

 

記事で紹介されている意見のすべてがそうではありませんが、この手の問題で『本質的な~』な話が出てくるのは、かなり珍しいことではないでしょうか。いつもは、韓国は『米国側だ』というのが本質で、それ以外は副次的な問題、例えば部分的な意見の相違にすぎない、そんな論調が圧倒的でした。でも、この記事の専門家たち(の意見の一部)からは、その論調が弱まっていると感じられます。

 

 

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